人工知能教師
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2023.7.9


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赤来中で行っている要約学習は
各学年年間5回行っています。

毎回
教材は新作を持ち出しています。
生徒が意欲的に学習に取り組むための
秘訣の一つは教材です。
教材が命と認識している私です。

以下は教材の一端です。




人工知能教師
〜ロボット先生〜


@ アメリカ・中国・韓国などでは、学校の授業をサポートする「ロボット先生」が数年前から登場しています。日本でも、人工知能を駆使して数学を教える「未来型学習塾」が開校し、広がりつつあります。その学習塾では、AIを搭載した端末(タブレット)が生徒一人一人に割り当てられ、個々のレベルに合わせた授業を展開。使えば使うほど、その端末を使って学習している「生徒のことを理解した先生」になっていくとのことです。

A 一人の教師がクラス全員を相手に教えるスタイルには無理があります。集団指導だと、理解不足の生徒がいてもわからないまま置き去りにされてしまいます。特に数学は積み上げ型の学問なので、一度つまずくと取り返しがつかなくなります。その点、人工知能なら一人一人の生徒の間違いの原因を分析し、その生徒にふさわしい個別指導をしてくれます。

B 「未来型学習塾」で「Qubena」(人工知能を用いた算数・数学のタブレット教材)を使えば、1学年分の学習内容を32時間で終わらせることが可能だとしています。学校で行う授業に比べ、じつに7倍のスピードです。同社の導入実験では、スピードだけでなく受講者全員が学校平均点を上回ったというデータを示しています。

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コメント

 とうとう来ますか!  いずれ近い将来、パソコンを使って学べる時代がやってくることは間違いありません。実際、現役時代に「学童クラブ」において小学校6年生が夏休み中、英語ソフトを使って「中学校英語教科書」を学習する現場を観ました。大半の児童が、40日間で中学校3年生まで終えたとのこと。発音も本場のアメリカ人とのことで、ペーパー英語ではありません。

 今回作成した教材は「数学」です。特に数学などは、一斉指導よりは個別指導(学習)が効果的です。先ほどの英語学習ではありませんが、進める子はどんどん先に進めるはずです。

 何だか淋しい気もしますが、現実を受け入れなくてはいけません。先ほど紹介した「学童クラブ」では英語の先生を一人配置したとのことですが、けっきょく役割は「まるつけ」だけだったそうです。人工知能ロボットが教えるようになると、人間教師はどんな役割を演じるのでしょうか?

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人工知能関係の教材

 AIが部活動指導
 チャットGPT
 AIが絵を描く
 人工知能の活用
 AIが記事を書く

 スマート農業
 人工知能作曲家
 自動運転
 配送ロボット
 配膳ロボット
 AIが認知症診断 などなど
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がん治療薬
「オプジーボ」


@ いま、一つの薬が国家レベルの議論を巻き起こしています。小野薬品工業が開発した、がんの薬「オプジーボ(一般名:ニボルマブ)」がそれです。通常、がん細胞が体の中にできると「キラーT細胞」という免疫細胞が、がんを攻撃します。しかし、がん細胞は攻撃されないように、免疫細胞にブレーキをかける「PD-L1」という物質を作り出します。オプジーボはその免疫機能のブレーキを外して、人間の身体が本来持っている、がん細胞を叩く力を発揮させる薬なのです。ここが、今までの薬と全く違います。

A オプジーボの効き目は、例えば末期の歯肉上皮がんの患者が3ヵ月で完治するほどの威力があります。ただ、厚生労働省は、オプジーボを使った後に別の肺がん治療薬で治療したところ、重い副作用が8例出て、そのうち3人が死亡した注意を促しています。しかも現時点では、オプジーボが全ての患者に確実に効くことが確かめられていません。

B さらに大きな問題点の一つが、年3,000万円以上かかる超高額薬だということです。日本の医療費は現在40兆円、そのうち約18%(約7兆円)が薬代です。もしオプジーボが保険適用されると、医療費が破滅的なスピードで膨らむことになります。

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コメント

 このニュースは、マスコミで数ヶ月前に話題になりました。やっと教材にしました。しかしそれにしても、依然として課題が残されているにもかかわらず、投薬代金が一人年間3,000万円とは、これいかに!? われわれ一般人には、とても手が届きません。

 どんな経緯で、こんな高額になるのでしょうか? 薬の開発に経費がかかったからではありましょうが、あまりに桁が違いすぎます。保険適用になれば、国家予算はますます火の車です。政府は今後、どのように対応していくのでしょうか?

 ちなみに、がんに関する教材はおそらく10本以上作ってきています。ただこれまでに一度だけ、「がんでお母さんが亡くなったばかりの子がクラスにいるので、……」とがん関連教材を差し替えたことがありました。要注意の教材でもあります。

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遺体ホテル


@ 亡くなった人を葬儀や火葬まで預かる「遺体ホテル」と呼ばれるサービスが広がっている。川崎市中原区の「ビジテーションホームそうそう」は、遺体を安置するサービスを2014年に始めた。1階に9室ある12畳の部屋には、棺を置く台や、テーブルがある。昼夜を問わず故人(亡くなった人)と面会でき、飲食物の持ち込みも可能だ。利用料は24時間9千円、ソファで夜を明かすこともできる。

A 葬儀会社の社員だった竹岸久雄社長は、遺体の置き場が葬儀場や火葬場の「霊安室」ぐらいしかないことに疑問を感じていた。「都会では家が狭くて遺体を連れて帰れない、近所に知られたくないという人もいるし、霊安室の冷蔵庫での保管に抵抗を感じる人もいる。遺族が故人とくつろげる、自宅の一室のような場所を提供したい。」と話している。

B 人口約150万人の川崎市に公営火葬場は二つしかなく、数日待ちが一般的となっている。火葬場の新設には住民の反対が根強く、この状態はすぐに解消されそうにない。また、葬儀場などで通夜や葬儀をせず病院などから直接火葬場へ送る「直葬」の増加も、「遺体ホテル」ニーズの高まりの背景にある。

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コメント

 「遺体ホテル」という命名は何とかならなかったものか? と、内心不満に思いながら作成した教材です。でも、「遺体」を安置出来る「ホテル」には違いありません。

 このホテルが、特に都会で求められる理由も、なるほどと理解出来ます。
遺体の置き場が葬儀場や火葬場の「霊安室」というのでは、家族の心情、察するにあまりあります。そういう意味では「遺体ホテル」を思いついた方「竹岸久雄社長」は先見の明があります。

 これと関連して、都会では「家族葬」が急激に増えているとのこと。時代の流れといえばそうなのですが、人と人とのつながりが薄れつつあるのではないか? と、不安に駆られます。

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中学の部活動


@ 学校の先生の労働時間の長さが、大きな社会問題になっている。原因のひとつと指摘されているのが、部活動を指導する負担の重さだ。スポーツ庁が昨年行った全国調査によると、中学校の運動系部活動で、「学校の決まり」として練習を休む日を設けていない学校が全体の40%を占めた。

A この問題は最近になって持ちあがったわけではない。1997年に当時の文部省におかれた有識者会議は、「中学の運動部は週2日以上の休みを確保すること」と提言している。にもかかわらず、20年にわたって改善されていない。その原因として、土日や休日に開かれる大会や試合があげられる。進学時の選考資料につかわれる内申書や調査書に、部活動での成績や活躍が記入されるのも、教員や生徒・保護者が力を抜けない一因だろう。

B 部活動を重視すること自体は否定されるべきではない。勉強とは違う場面で輝く生徒もいれば、社会性を養ったり、趣味・特技を伸ばしたりする場にもなる。だが、物事にはおのずと限度がある。教員の多忙感は心身の健康を害したり、教育の質を落としたりすることになりかねない。中学校体育連盟とも連携をとり、大会のあり方から検討してみてはどうか。

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コメント

 欧米では、日本の部活動に当たる活動は、社会が担っています。子ども達はいったん下校して、趣味・特技として自分のやりたいクラブに出かけます。教師は、基本的にクラブ活動にタッチしていません。子ども達が下校した後、個別指導やデスクワークをしています。何と言っても「ゆとり」があります。

 かくいうスポ小バレーも、だんだん過熱気味になってきています。平成8年、他の方と協力して立ち上げたスポ小バレー「フレンズ」は当初、試合は年間4〜5回程度でした。ところが今や、毎月2回平均で参加しています。

 立ち上げた当初、練習も週一回だけだったこともあって「優勝」などは目標にはしても「目的」になりえませんでした(でも、確か4〜5回優勝しています)。週一回ですから、女子児童の8割〜9割が参加していました。

 ところが、私が指導の中枢を退いてから練習が週2回になり、3回にまで増えました。参加する児童の率もだんだん下がって、いまや2割〜4割です。人数が減った関係で、入団学年も4年生から2年生まで下がりました。ますます人数が減る傾向にあります。当初の趣旨からは、どんどん遠ざかっていくかに見えます。

 教材の内容とかけ離れましたが、昨年4月から身を引いたスポ小バレーの今後が、とても気になるきょうこのごろではあります。

 ちなみに現在の(中心)指導者は、私の教え子(中学バレーで県大会ベスト4に入ったメンバーの一人)が担っています。なかなか優秀な指導者だと感心しています。地区バレーで優勝したり、出雲部大会で準優勝したりしています。

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