@ 多くの学校では、強制的に全ての先生に対し部活顧問が割り振られています。しかも、先生の約半数は全く経験のない競技の顧問を担当している実態があります。一方では先生の部活負担増による長時間労働が、大きな社会問題になっています。文科省も、この課題解決に取り組み始めています。そんななか、この部活動顧問の問題をAI(人工知能)が解決してくれるかも知れません。
A 部活動担当者の負担軽減については、例えば卓球コーチロボット「フォルフェウス」があります。カメラで対戦相手(生徒)と球の動きを検出し、AIが生徒の技術レベルを判断します。この結果に基づき、「フォルフェウス」は生徒のレベルに合わせてラリーを続けてくれます。他の例としては、フットサルロボット「スポーツ動画センシング」があります。AI技術によって、複数台のカメラで撮影した試合映像から、瞬時にシュートやゴールシーンを自動的に取り出すことができます。選手はこの映像をスマホやタブレットなどで観察することにより、手軽に自分のプレーを振り返ることができます。
B このように、AI活用は、全く経験のない競技の部活顧問を担当する先生にとって、極めて頼もしいパートナーになってくれます。また、間接的には競技指導の効率化(ムリ・ムラ・ムダを除く)により、先生の長時間労働の解決とともに、生徒の練習時間短縮も実現できる可能性を秘めています。