@ 最近、職業作曲家の中で「自分たちの仕事はいずれ人工知能(AI)に乗っ取られるだろう」などと、冗談交じりに話す人が出てきています。実際、音楽の分野ではAIを使った「自動作曲」という研究が急速に進んでいます。自動作曲とは文字通り人間以外(AIなど)が作曲をすることを指します。
@ YAMAHAは、昔から自動作曲の研究を重ねてきています。2014年には歌詞入力するだけで「自動作曲」するサービス「ボカロネット」を発表しています。また、「Chordana Composer(コーダナ・コンポーザー)」という自動作曲アプリや、鼻歌やマイク入力の音声データをもとに自動作曲をするアプリも開発しています。
※ アプリ=ワープロ・表計算・ゲームなど、パソコンに読み込ませると特定の作業を実行できるプログラム。
B 音楽的知識がある人から見れば、「コード(和音)進行がおかしい」「この音階ならそのメロディは自然だ」など、定まった定石があります。人が楽しいとか悲しいとか感じるメロディー(カノン進行・泣き進行・セツナ進行など)も数多く考案されています。そこには途方もないビッグデータ(ものすごい量の作曲資料)があるのです。そうした蓄積されたデータの分析は、AIの得意とする分野なのです。要求された条件に沿って、AIが新作メロディーを提案することは、すでに実現しているのです。