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2025.3.21


小学校高学年教材の部屋


歯周病


@ 歯周病とは歯磨きが不十分で、歯ぐきや歯の周りに細菌が感染し炎症が起こり、歯を支える骨が溶けてしまう病気です。その結果、歯を抜くことになります。歯磨きの時に歯ブラシに血が付く、歯肉(歯茎)が腫れている、歯がぐらぐらする場合には、歯周病の疑いがあります。

A 横浜市立大学研究チームは、「歯周病のある人はそうでない人と比べ1.5倍、大腸がんになりやすい。」と報告しました。また、大腸がん患者の唾液を調べたところ、4割以上の患者で歯周病菌が見つかったとのことです。これらの細菌は唾を飲み込んだり、血流に乗って大腸へと運ばれて行くのではないかと考えられています。大腸内で細菌(歯周病菌)が出す毒素が引き金となり大腸内で炎症が起こり、DNA(遺伝子)が傷ついたり、異常な細胞増殖が起こったりすることが、大腸がんの引き金になると考えられています。

B そこで、日頃から丁寧に歯磨きをして歯周病予防をしっかりとすることが大事です。また、大腸内で歯周病菌を増やさないようにするために、食物繊維が多い食事を摂ること、ビタミンCやビタミンD、魚を積極的に摂ることも重要です。

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歯周病と大腸がん
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ソマチット


@ これだけ医学や科学が進歩した21世紀において、未だ謎が多い「ソマチット」と呼ばれるDNA(体の設計図)よりもさらに小さい物質が地球上に存在が議論され続けています。このソマチットは、私たち人間を始め動植物や、地球上の生物すべての体内に存在していると言われています。  ※ DNA =染色体の重要成分で遺伝子の本体となる。

A ソマチットは非常に強い生命力があることが、これまでの観察と研究により報告されています。例えば、摂氏1,000度の高熱、マイナス30度の低温、無酸素、超高圧、強い放射線にも耐えることができます。また、健康な場合、「血液内にソマチットが多く見られる」「ソマチットの動きが活発」ということが分かっています。病気の場合はその逆で、不死身のソマチットも活動が低下し、場合によってはシェルター(殻)を作りその中に入って“仮死状態”になってしまいます。

B ソマチットはガン細胞と戦います。しかし過度に体内がプラス電位に偏ると、ソマチットは活動をやめてしまい免疫力(病原菌と戦う能力)は低下します。それを防ぐのが「抗酸化作用」の多い食べ物(ビタミンC・E、ポリフェノールなど)を食べること、酒・タバコを控えること、適度な運動をすることなど、心身ともに健康な生活を送ることです。

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ソマチット
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新札発行


@ 2024年7月3日、20年ぶりとなる新札が発行されましたす。新札を発行する最大の目的は、偽造防止(偽札を造りにくくする)です。新札発行から時間が経過するにつれて印刷機の性能が上がるなど、偽造されやすくなります。そこで今回の新札には、肖像(顔)が三次元(立体的)に見えて回転する「ホログラム」などの最先端技術が盛り込まれています。一方、新札発行の目的には「ユニバーサルデザイン」の導入があります。指で触ってお札の種類を区別できる工夫や、数字を大きくしてどのお札か区別しやすくなっています。

A 今回の新札発行によって、これを機会に現金を受け付けない「キャッシュレスのみに対応する機種」に入れ替える業者も出て「キャッシュレス化を後押しする効果」があるとの指摘もありました。が、実際には自動販売機・ATM・セルフレジなどで新札対応が進みました。

B キャッシュレス化が大きく進むのは新札発行ではなく、日本銀行が「デジタル通貨」を発行することがきっかけとなると思われます。信用力が高いデジタル通貨をスマホ決済などで利用できるようになれば、人々のキャッシュレス化は一気に進み、日本での現金利用は大きく減少するとみられています。そういう意味で、今回の新札は日本最後の紙幣になるかもしれません。

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新札の発行
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ホスピー


@ 新しく建て替えられた「公立邑智病院」本館棟(島根県)で導入された、新しいアイドルが活躍しています。それは、自律搬送ロボットの「HOSPI(ホスピー)」です。高さ約1.4メートル、幅約1.1メートル、男性の声で自己紹介をしながら館内を歩きます。前面の液晶画面に愛らしい顔が表示され、後部荷台のコンテナで重さ60キロまでの物を運べます。

A HOSPIは人工知能を登載しており、必要な物品を積み行き先をタッチパネルで指定すれば、自律搬送(自分で判断しながら移動)します。目的地が別の階であっても、エレベータを使って目的地にたどり着きます。入院患者が売店で買いたい物、職員が必要とする医療道具や書類、薬局からの薬剤など、さまざまな物を運んでくれます。

B HOSPIは普段はにこやかな表情で、きょろきょろ周囲に注意を払いながら移動します。移動中に障害物に出合うと、「すみません、通してください。」と言いながら迂回(遠回り)します。人が避けると「ご協力ありがとうございます。」と言いながら通り過ぎます。看護士達は「医療器具などの運搬をしてくれるので助かります。」とのこと。また、いつも病院内を巡回しているので、患者の徘徊(さまって歩く)防止や防犯にも役立っています。

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石油を造る


@ プラスチックは全世界で年間2億6,500万トンも生産されています。自然界で分解しないプラスチックは、その多くがゴミとして海や陸地に残り、野生動物が食物と間違えて食べています。環境をテーマに商品開発を行ってきた「ブレスト」(平塚市)は、そんなプラスチックゴミ(プラゴミ)を「石油」へと変える装置(油化装置)を開発しました。

A プラゴミを入れてボタンを押すだけで、なんと石油を生み出すのです。1Kgのプラゴミから、1リットルの石油をつくることができます。この装置が国連大学のwebマガジンによって紹介されて以来、ブレストには全世界から問い合わせが殺到しています。

B この魔法ような装置は、どういう仕組みなのでしょうか? もともとプラスチックは、石油からできています。石油を造る「油化装置」はその逆を行います。プラスチックを粉々に砕いて450度の熱で分解し、蒸気を集めて石油を取り出します。ただ、残念ながらすべてのプラスチックを油化できるわけではありません。利用できるのはPP(ポリプロピレン)とPE(ポリエチレン)に限られます。水道のパイプや電線、ペットボトル容器に使われるプラスチックは、現在の技術では油化することができません。

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石油を造る
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入島税


@ 広島県 廿日市市は去年4月1日から、世界遺産「厳島神社」がある宮島を訪れる観光客らを対象にフェリー1往復につき1人100円の入島税「宮島訪問税」を徴収しています。観光客が増えて地域住民の生活に悪影響を及ぼす「オーバーツーリズム」(観光公害)への対応からスタートしました。ただし、島民や修学旅行生は対象外としています。

A 廿日市市は年間2億5000万円の税収を見込んでおり、深刻化しているごみ処理対策や、不足する公衆トイレの増設などに使われています。住民約1,400人の宮島に、コロナ禍前の2019年には過去最多の465万人が訪れました。廿日市市は宮島の観光地整備などに年間約3億円を投入しており、松本市長は「観光客のために使う財源として有効に活用する。」と入島税への理解を求めています。

B 先行事例として、沖縄県の離島4村で2005年から入島税が導入されています。佐渡島(金山)や奄美大島などででは、導入を検討中です。塚本正文教授(大東文化大学)は「増大する観光客へのサービスを小さな島の住民だけで負担するのは無理がある。ただ、入島税を導入する場合は、使い道を丁寧に知らせることが重要だ」と指摘しています。

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入島税
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人間洗濯機


@ 1970年の大阪万博では、「未来」を感じさせるような技術が披露され、後に社会で普及しました。例えば「動く歩道」、「電気歩道」、「モノレール」、携帯電話の原型となった「ワイヤレステレホン」などが来場者を驚かせました。「人間洗濯機」も話題を呼びました。

A 展示された人間洗濯機は卵形の浴槽にモデルが入ると、自動で給水を始め体を洗い始めます。超音波を使っているので、こすらなくても体の汚れが落ちるという「魔法のお風呂」でした。しかし当時の技術では、人間の毛穴に入り込むほどの小さな泡を人工的に作れませんでした。やむなくマッサージボールでこすって汚れを落とす方法を採用していました。

B 今回の人間洗濯機は「ウルトラファインバブル」と呼ばれる、0.001ミリの泡を発生させ、毛穴に入り込んで汚れや臭いを取り除くという画期的な人間洗濯機です。この「ミライ人間洗濯機」は体を自動洗浄するだけでなく、温度・湿度・照明など調整し、入浴している人の気分にあった映像と音楽を流してくれる機能が盛り込まれています。「心も洗う(心身が癒される)」という優れものです。今後は、介護の現場で大きな負担となっている入浴をサポートするという「社会的な貢献」も視野に入れて、最後の研究に力が入っています。

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人間洗濯機
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地域の活性化


@ 少子高齢化により、65歳以上の人口比率が50%を超える「限界集落」が増えてきています。そういう中にあって、リーダーを中心に「住民一丸」となって再生に取り組んでいる地域もあります。

A 長野県川上村は標高1,000m以上という高冷地にあり、若者がどんどん都会に出て行く貧しく寂しい村でした。ところが村長による「農業改革」がスタート。高原に適した野菜づくりに取り組んだ結果、日本一のレタス産地となりました。「儲かる農業」に興味を持つ若者が次々と移住してきました。この結果、若手農家が増えて、出生率(赤ちゃんの誕生)も全国トップクラス。農家一戸当たりの年収は2,500万円を超えるほどになっています。

B 島根県隠岐郡海士町では過疎化から一転、都会からIターン者がどんどん増える人気の町になりました。町長がリーダーシップを執り、「島をまるごとブランド(価値が高い)化」するという方針の下、CAS(急速特殊冷凍技術)を導入。細胞を壊すことなく保存することで、魚を獲れたての都会へ販売する道を開きました。畜産業では「隠岐牛」というブランド牛を育成し、日本一の松阪牛に負けない高い評価を得るまでに成長しました。

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