小学校56年生向け教材
平成30年度中学校教材を作り替え

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2019.3。1


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今年度も
赤来中学校へ出かけるごとに
新しい教材を作り続けました。
この度は
中学校向けの教材を
文章を少し手直しして
小学校高学年向けに
作り替えました。






イチゴロボット
基になった中学校向け教材
イチゴロボット


@ アメリカ産のいちごは、日本の輸入いちごの95%を占めています。ところで、アメリカのイチゴ産地と言えば、カリフォルニア州。なんと、全米の生産量の90%を占めています。これまで人の手で丁寧に摘み取ってきましたが、今、ロボットの開発が急ピッチで進んでいます。アメリカのいちご畑は、日本とは比べ物にならないほど広大です。中腰での作業は重労働で、低賃金で働くメキシコなどの移民によって支えられています。

A ところが、カリフォルニア州ではトランプ政権による移民政策の厳格化(移民を簡単に受け入れない)に伴い、イチゴを収穫する農場労働者を見つけることが困難になっています。そこで急速に進んでいるのが、ロボットの開発というわけです。ロボットはカメラ映像で「成熟度」や「傷のつき具合」を判別。ロボットアーム(ロボットの腕)がイチゴを持ち上げ、バスケット(カゴ)にスムーズに取り込みます。収穫にはまだ早いイチゴがあれば、ロボットが自動的に判断。収穫可能な日付を“予測”して記録していきます。

B ロボット開発会社は「今のうちに人手不足対策をとっておかなければイチゴは値上がりし、手の届かない高級食材となってしまう。」と話しています。

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オリヒメ
基になった中学校向け教材
オリヒメ


@ オリヒメという遠隔操作ロボットをご存じですか? オリヒメは、オリィ研究所が開発した高さ約30センチの人型ロボットです。カメラ・マイク・スピーカーを搭載し、タブレット端末でロボットを遠隔操作できます。手を挙げる、首を振るなどの動作や(自分の声で)声を届けることもできます。オリヒメは貸し出し用ロボット(1台月4万円)として、これまでに延べ約260台貸し出しています。不登校の児童生徒が活用したり、育児中の母親が仕事場と交流したり、結婚式やスポーツ観戦に活用したりなど、活用の仕方が次第に広がっています。

A 鳥取県内では支援プロジェクトの一環で、2017年にオリヒメ3台をリース。鳥取大病院院内学級、皆生養護学校、鳥取養護学校に1台ずつ貸し出し、2018年度終了まで試行的に使用してきました。3校でのオリヒメの活用の結果、「授業に参加して友人との交流が保てる」「学級の雰囲気が分かり復帰しやすくなる」などの感想が寄せられました。そこで鳥取県は効果があると判断し、2019年度の予算案に事業費660万円を盛り込みました。

B 8台にリース台数を増やすことことによって、学校で授業が受けられない病気療養児の遠隔教育(遠く離れた場所で授業を受ける)支援が広がります。家や病院にいながらオリヒメを通じ学校行事に参加したり友人と会話したりすることができる児童・生徒が増えることになりました。

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みえる通訳
基になった中学校向け教材
見える通訳


@ 訪日外国人観光客が急増し、外国人相手の接客が問題になっています。さまざまな国から来日する外国人に対してそれぞれの外国語で対応することは、地方都市ではほとんど不可能です。観光庁が2016年に実施した訪日外国人観光客アンケートでは、旅行中に最も困ることとして33%の訪日客が「言葉が通じる環境で買い物したい」と答えています。こういう現状にあってイオングループでは今年2月から、全国のイオンの店舗約550店で「みえる通訳」をスタートしました。

A 「みえる通訳」は、オペレーター(接客を担当する人)が双方向の映像を通して店員の接客を助ける「通訳サービス」です。タブレットやスマートフォンを使い、いつでもどこでもワンタッチで通訳オペレーターにつながります。日本語と外国語が話せる専門の通訳スタッフと、お互いの顔を映像で見ながら会話が出来ます。

B 「みえる通訳」は24時間365日稼働していますので、いつでも利用することが出来ます。しかも利用料金は、何回利用しても費用が変わりません。対応できる言語は、は英語・中国語・韓国語・ロシア語・スペイン語など10カ国語となっています。

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ネット依存
基になった中学校向け教材
ネット依存


@ 子どものネット依存が急速に広がっています。厚生労働省研究班の調査では、依存が疑われる中高生は5年間で約40万人増え、93万人に上ると推計されるとのこと。調査に加わった樋口院長(国立病院久里浜医療センター)は「未来を担う子どもたちに、一刻も早く適切な対策がなされなければならない。」と危機感をあらわにしています。

A 同センターは2011年、国内で初めて「ネット依存外来」を開設。年間で約1,500人が受診し、約7割が未成年とのこと。患者の低年齢化も進んでおり、昨年は10歳未満の子どもも初診で訪れています。本人が来院を拒んで家族だけで訪れる人らもおり、実態が見えづらい部分もあるとのことです。

B 樋口院長によると、受診者のほとんどが「ゲーム障害(依存症)」で、オンラインゲームにのめり込んでいます。患者によっては脳が萎縮して理性をつかさどる機能が低下し、「分かっていても止められない」状態になっています。こうなると、「朝、起きられない」「遅刻・欠席」「ひきこもる」「物に当たる、壊す」「家族に暴力をふるう」などの症状も現れます。樋口院長は「深夜は未成年がゲームにアクセスできないようにするなど、抜本的な解決策を模索しなければならない」と語っています。

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ガラケー人気
基になった中学校向け教材
ガラケー


@ 今やスマホが主流の中、パタンと折りたたむ「ガラケー」は店頭でも隅に追いやられてしまった感があります。ところが最近、そのガラケーの人気がじわじわと復活しています。携帯電話取扱店の話によると、スマホに比べて利用料が安いことや、機能が多いスマホに「疲れた」といった理由で、ガラケーを求める人が増えているとのこと。2018年の販売台数は17万台を超え、2017年より5割増えました。取扱店では「電話だけできればいい、メールはショートメールで大丈夫、カメラもいらないという方も多い。」と話しています。

A 業務用の携帯をガラケーに替えた会社もあります。介護用リフォームを手がける会社「ユニバーサルスペース」は社員にスマホを支給してきましたが、2018年9月からコスト(かかる経費)削減を目的にガラケーに変更。利用料を半分に抑えることができました。社員もガラケーへの変更を歓迎しているとのことです。

B 中古ガラケーの販売会社の調査では、実際スマホを使ってきた人の中にも、「スマホをやめたいと考えたことがある」人が4人に1人いるとのこと。もっとも、シンプルな方が使い勝手がいいという声もある一方、スマホが便利、手放せないという人もいます。皆さんは“どちら派”でしょうか?

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内斜視
基になった中学校向け教材
内斜視


@ 内斜視とは、右眼か左眼どちらかの視線が内側に向かっている状態です。両眼が外に動くことができない場合には両眼が内側に寄り、顔をどちらかに回して片方の眼で見ています。ところで、一度発症すると自然には治りにくい「急性内斜視」が今、子どもや若者世代で増加しており問題となっています。

A 子どもの急性内斜視について研究している国立成育医療研究センターは、「スマホを使いすぎると、急性内斜視になる可能性がある」との論文を発表しました。子どもの場合、スマホと目の距離は平均20cmという調査結果があります。同センター医師は「ものを見る場合20cm以内の距離は非常に近く、危険を伴う距離です」と指摘しています。目は近い距離のものを見る時、黒目が内側に寄る動きをしています。長時間にわたるスマホの利用は、その状態を固定してしまう恐れがあり、急性内斜視との関係が指摘されているのです。

B 特に注意が必要なのは、目の発達が十分でない10歳以下の子どもです。弱視を作ってしまったり、内斜視など一生 続くような目の障害を作ってしまうこともあります。小さい子のスマホ利用には、特に気を付ける必要があります。同センター医師は「スマホ使用に関して30cm以上離すこと」と「1日4時間未満までの使用とすること」と注意を促しています。

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自己肯定感
基になった中学校向け教材
自己肯定感


@ 自己肯定感とは、自分を肯定する(良いと認める)感情のことです。自己肯定感をしっかりと持っている人は「自分は価値がある人間だ」「自分は必要とされている」というポジティブ(前向き)な心の動きがあります。「自分は自分、人は人」「人は誰でも良いところや悪いところがあって当然」と考える傾向もあります。ですから、何事につけて人を責めません。また、ピンチに遭遇したときは「良い方向へ向かせるためにはどうしたら良いのか」と考えます。常に楽観的で、前向きに目標に向かって進んでいきます。

A 逆に自己肯定感が低い人は「自分は存在する価値のないダメな人間だ」と思い込んでいます。何をやるにも「失敗したらどうしよう」と考える特徴があります。人の悪いところや弱いところ、人の失敗をけなしたり怒ったりする傾向もあります。

B 自己肯定感は育ったり生きてきたりした環境や、今までの体験などの積み重ねによって培われます。ですから、考え方一つで変えることができます。自分を変えるきっかけとして、自己肯定感の高い人の言動に学ぶことをお勧めします。「自分だったら怒るはずの場面でもあの人は怒らない。」「自分だったら負けそうな場面でもあの人はくじけない。」……そういう人を間近で見ることによって、自然にものの見方考え方を学ぶことが出来るからです。

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