自己肯定感
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授業対象=中学校3年生
実施=2019.1.11


2019.1.9


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全体像


教材


@ 自己肯定感とは、自分を肯定する(良いと認める)感情のことです。自己肯定感をしっかりと持っている人は「自分は価値がある人間だ」「自分は必要とされている」というポジティブ(前向き)な心の動きがあります。「自分は自分、人は人」「人は誰でも良いところや悪いところがあって当然」と考える傾向もあります。ですから、何事につけて人を責めません。また、ピンチに遭遇したときは「良い方向へ向かせるためにはどうしたら良いのか」と考えます。常に楽観的で、逆境の時も「どうにかなるさ!」とプラス思考で自分を励まし、前向きに目標に向かって進んでいきます。

A 逆に自己肯定感が低い人は「自分は存在する価値のないダメな人間だ」と思い込んでいます。何をやるにも「失敗したらどうしよう」と考える特徴があります。人の悪いところや弱いところ、人の失敗をけなしたり怒ったりする傾向もあります。何事も他人のせいにしたり、自分を高く見せようとしたりする人(自慢する人)も見受けます。これらは全て自信のなさの表れなのです。

B 自己肯定感は育ったり生きてきたりした環境や、今までの体験などの積み重ねによって培われます。ですから、考え方一つで変えることができます。自分を変えるきっかけとして、自己肯定感の高い人の言動に学ぶことをお勧めします。「自分だったら怒るはずの場面でもあの人は怒らない。」「自分だったら負けそうな場面でもあの人はくじけない。」……そういう人を間近で見ることによって、自然にものの見方考え方を学ぶことが出来るからです。

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合計20分〜23分扱い

  図式化(個人学習)8分 

  ⇒4人グループ(相互プレゼン;40秒×3セット) 

  ⇒全体代表プレゼン(計4人;4分)

  =合計時間 20分+アルファ






この教材を使った学習
25分間


  8分……自学(持ち出す教材は4種類@ABC、教材の文章を図式化)
  6分……4人グループ「(1対1)×3セット」で相互プレゼン
  第1セット=@とA、BとC(プレゼン時間は40秒×2)
  第2セット=@とB、AとC(プレゼン時間は40秒×2)
  第3セット=@とC、AとB(プレゼン時間は40秒×2)
  6分……全体プレゼン(@ABC、それぞれ代表者1名ずつがプレゼン)

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10分間
聞き取り ⇒再現(プレゼン)


  メモ(図式)を取りながら聞き取り  ……2人ペア(相互に再現)
                     ……代表者による全体プレゼン(1名)
               
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〜タイトル「少子化」〜

以下の図式を基に約7分間
指導者がスピーチをしました。

要旨


 少子高齢化が今、日本の大きな課題の一つと言われています。少子化をめぐる状況について調べましたので、プレゼンをします。少子化の原因は様々ありますが、この度は2つ紹介します。

 一つは「価値観の変化」です。過去と比較して「独身への偏見」が減っています。また、当事者にとっては、結婚することによって「自由が減る、奪われる」という考え方も広がっています。

 結婚しても子どもを作らないという夫婦も増えてきています。これも自由が減るという考えからが一員です。また、現実問題として子どもを大学卒業まで育てた場合、一人あたり2,000万円は要るとされており、家計的な視点から二の足を踏むところです。

 もう一つの原因として挙げられるのが、「女性の社会進出」です。晩婚化傾向が 1970年代以降続いています。男性の場合「平均初婚率」が1970年に26.9歳でしたが、現在は30.1歳です。女性の場合は、24.4歳が29.4歳になっています。

 未婚率も(2015年50歳時点)男性が24%、女性が15%となっており、年と共にその傾向が強くなってきています。

 この結果、出生率をみてみると、第2次ベビーブーム(1971年〜1974年)時は2.14人でしたが、今は1.5人以下となっています。

 少子化は社会的に大きな影響を与えてきています。おもちゃ・ベビー用品・小児科医など、子ども関連の職業に影響が出ています。遊園地・動物園などの運営にも悪影響が出ています。

 また、小学校が統廃合したり、中学校の部活動が成立しなくなったりという影響も出ています。

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以下の指導者の意見に反論する

過疎集落⇒限界集落
などという不安感をあおる言葉が
マスコミで飛び交っています。
その根本的な問題となっているのが
少子化です。
少子化は
日本の大きな問題点の一つだということは
周知の事実となっています。

さて
少子化はマイナスだけでしょうか?

生徒の皆さんには
これまでの常識をリセットして
少子化は悪いことではない。
日本の将来にとって
いいこともあるという視点から

自分の考えをまとめて
発表しましょう。

時間は4分です。
意見は作文してはいけません。
図式化して意見をまとめてください。




  反論する
   (1) 4分 自分の意見を図式化する。文章で書かない。
   (2) 2分 2人ペア(交互にプレゼンし合う) 40秒×2
   (3) 5分 時間の残される限り、一人ずつ「全体プレゼン」

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これぞ
「総合的な学習の時間」で
求められている学力です。
情報を鵜呑みにするのではなく
批判的精神を持って反論する。
その向こうに
自分らしい「持論」が見えてきます。



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