@ 鳥取県教育委員会は来年度、学校で授業が受けられない病気療養児の遠隔教育支援を始めます。遠隔操作ロボット「OriHime(オリヒメ)」を計8台リースし(借り上げ)、来年度の予算案に事業費660万円(リース料は1台月4万円)を盛り込みました。オリヒメは、オリィ研究所が開発した高さ約30センチの人型ロボットです。カメラ、マイク、スピーカーを搭載し、タブレット端末でロボットを遠隔操作できます。手を挙げる、首を振るなどの動作や音声出力が可能で、家や病院にいながらオリヒメを通じ学校行事に参加したり参加や友人と会話したりすることができます。
A 鳥取県内では支援プロジェクトの一環で、2017年にオリヒメ3台をリース。鳥取大病院院内学級、皆生養護学校、鳥取養護学校に1台ずつ貸し出し、2018年度終了まで試行的に使用してきています。3校でのオリヒメの活用の結果、「授業に参加して友人との交流が保てる」「学級の雰囲気が分かり復帰しやすくなる」などの感想が寄せられました。そこで鳥取県は効果があると判断し、3台から8台へリース台数を増やすことを決めたのです。
B ちなみに、オリヒメはこれまでに延べ約260台貸し出しています。最近は不登校の児童生徒が活用したり、育児中の母親が仕事場と交流したり、結婚式やスポーツ観戦に活用したりなど、用途が広がっています。