@ 政府は、1971年から2018年まで「減反政策」を行って来ました。減反政策とは、「コメを作りすぎることによる値崩れしない(値段が安くならない)ための政策です。この間、農家は「休耕(=田を耕さない)」や、「転作(コメ以外の作物を作る)をさせられてきました。2018年以降は減反政策は廃止になりましたが、実は以後も転作を促す補助金制度(コメ以外の作物を作れば補助金が出る)を行ってきており、実際には減反政策が続いているのです。
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A これらの政策によって農家に補助金(毎年3,500億円)を支出し、コメの生産を減らしてきました。ところが2年前、猛暑などによって米の収穫量が減り、これが一つの原因で昨年8月、店頭から米がほとんどなくなるという事態が生じました。
B ところで、減反政策をやめるとどうなるでしょうか? コメがたくさん出来て、その分コメが安くなります。消費者にとっては喜ばしいことです。一方、米が安くなると農家は経営が苦しくなります。その苦しい所を補助金で支援すれば、農家への補助金(1500億円)が必要とされています。しかし、その資金は「転作を促す補助金制度」廃止によって浮いた3,500億円を使うことで賄えます。こうすれば、米を作る人、米を買う人、両方が助かります。