退職後
(その4)

.

2022.8.20


コメントの部屋へもどる




退職その後(その1)
退職その後(その2)
退職その後(その3)
    
 
=退職直後
=退職一年目・母のこと
=短歌



小犬がやってきた


 退職したら犬を飼う、これが私の「ゆめ」の一つでした。やってきたのは退職の翌年5月下旬(5/24)、ラブラドールレトリバー「黒」、生後2ヶ月です。

 本来は3ヶ月間は親元で育ててもらうつもりでしたが、7匹の小犬のケンカが絶えず、うち一匹がお腹に深いケガをしたとのこと。慌ててもらいに行きました。(すでに1匹はもらわれて行って)残る6匹が、毛虫の親玉のようにじゃれ合っていました。

 生後1ヶ月頃、小犬を見に行きました。「一番好きな犬をもらってくれ」とのことだったので、注意深く観察しました。オスは荒っぽい、仕付が難しいと本で読んでいました。メス3匹から、一番おっとりしているイヌを選びました。

.


生後3ヶ月



1歳2ヶ月










愛犬とランニング


 犬の成長は、下表の通りあっという間です。現在、11歳5ヶ月。表によると、70歳ほど。何と、ちょうど私と同い年ぐらいです。寿命は14歳〜15歳とされていますから、平均年齢まで生きるとすると、あとたったの3年〜4年になります。恐ろしい話です。 ……もっとも、飼い主(私)より長生きしてもらっても困ります。

 愛犬「もも」がいない人生は考えられません。考えたくもありません。まさに人生のパートナーです。

 この愛犬がまた、本当に性格、いや、犬格? がいいんです。惚れ惚れします。私にとって、生き方のお手本とでも言えます。ラブラドールレトリバーという犬種は、もともと優れた飼いやすい種類の犬なんです。以下は「犬の飼い方」からの引用です。


 ラブラドール・レトリーバーは、フレンドリーで賢く、盲導犬をはじめ、麻薬捜査犬など社会の多方面で活躍しています。

 大型犬の中でも世界的に人気なラブラドール・レトリーバー。集中力と理解力にすぐれていて、感受性が豊か。人に従順かつ、遊びも大好きです。

 大型犬ですが、しつけのしやすさ、飼いやすさはピカイチで、初めて犬を飼う人にもおすすめの犬種です。

.

 犬を飼うに当たって、前もって十冊以上の本を読みました。あれこれと仕付について書いてはありますが、要するにポイントは、

「待て!」が出来るように仕付ける。
 散歩するとき、飼い主のペースで歩くよう仕付ける。

 この2点に集約出来ます。むろん、心から愛情を注いで可愛がることが基盤となります。小犬がやってきたときから、本に書いてあった方法で2点の仕付を始めました。

 もともと生まれつきと言うこともありますが、見事に2点の仕付けに成功しました。「待て」は、言ってみれば人間の躾と一緒かも知れません。「セルフコントロール(自制心)」があるかどうか、これは人生を大きく左右します。

 小犬の時は、近所(民家のある公道)を散歩していました。リード(引き紐)を外しても、ちゃんと付いてくるので、リード無しで散歩していました。 ⇒⇒⇒近所からクレームが来ました。

 そうなんです。愛犬「もも」は人を噛んだり吠えかかったりは、ゼッタイにしません。でも、飼い主でない人にとってはリード無しで犬がやってくると不安です。犬嫌いの人にとっては恐怖です。 ⇒散歩でのリードは、マナーなのです。

 迷った末に、散歩コースを林道(往復約5Km)に替えました。これが結果的に大ヒットでした。

 我が家からジュンテンドーまで、約400mはリードを付けて走ります。そこから、飯南高校までの林道(山道)に入ります。リードを外して、お互いに縛りがない状態でのランニングが始まります。飯南高校手前(山道を出る)からは右折して、塚原八幡宮を横手に見ながら再び違う山道へと入っていきます。 ……折り返し点まで、スマートウォッチで計ると2.5Km。

 山道ですから、一日中太陽が当たらないところが大半です。これが大ヒット。直射日光を浴びませんから、真夏でも楽に走れます。

 股下が短い犬にとって、夏のアスファルト道は地獄です。その点、山道は泥か草です。犬にとっては助かります。

 大半が坂道です。これは健康づくりにとって最高です。

 山道ですから、人に出会うことがありません。ただし、熊に要注意。熊鈴を3個、腰にぶら下げて、大きな音を鳴らしながら走ります。


 基本的に「もも」は、飼い主の2m〜5m前後を走ります。トイレをするために茂みに入ることがあります。すぐに追いついて、近くにやってきます。折り返し点及び終着点(山道の出口)から先に行くことは、一度もありません。先に着いたら待っています。

 時には時間が無くて、途中で引き返すこともあります。そういうときには「カエルよ!」と言うと、条件反射のようにきびすを返して、もと来た道へと向きを変えます。

 枝が落ちていたり、根っこが盛り上がったり、山道はデコボコです。時には躓いて転びます。 ……すると、「もも」はすぐに近づいてきて、大丈夫かというように顔をぺろぺろと舐めます。ただ、クマと出合ったら、きっと主人を助けるどころか、いの一番に逃げ出すでしょうね?

.



犬の年齢 人間に換算
1か月 1歳
2か月 3歳
3か月 5歳
6か月 9歳
9か月 12歳
1年 16歳
1年半 19歳
2年 23歳
3年 28歳
4年 33歳
5年 38歳
6年 43歳
7年 48歳
8年 53歳
9年 58歳
10年 63歳
11年 68歳
12年 73歳
13年 78歳
14年 83歳
15年 88歳





ヘビ事件


 実に性格が穏やかなイヌです。怒ったり、はぶてたり(不機嫌になったり)は、皆無です。むろん、知らない人であっても吠えかかったり、噛んだりは、全くありません。

 無駄吠えもありません。犬を飼っている人に聞くと、「散歩に連れて行け」とうるさく吠えて困るとか、腹が減ると大暴れし始めるとか、リードを引っ張り回すとか、郵便屋さんの足を噛んだとか聞きます。「もも」にはあり得ない話です。

 住処は、私の部屋の真下(車庫の奥)約4m四方です。私が階段を下りていくと、むくっと起きあがることがあります。運動靴を履くと大喜びをします。逆に、母屋の方へ入っていくとオスワリかフセの姿勢になって、静かに私を見送ります。

 夜中、「もも」が熟睡しているところに電気を点け、車にモノを取りに行くことがあります。熟睡をたたき起こされるのですから、人間なら文句の一つも言うところです。でも、「もも」は違います。静かにむくっと起きあがりますが、じっとご主人の動向を見守っています。ご褒美のおやつでもやると、大喜びです。

 ただし、雷は苦手です。雷が鳴り出すと条件反射、連動して「ワンワン」という鳴き方を繰り返します。

 先日は、これまで聞いたことがないような突然甲高い鳴き声で、「きゃんきゃん」鳴きました。何かあったのかと、慌てて行ってみました。おっと、ヘビが鎌首をもたげていました。私もヘビは大の苦手です。背筋がゾクゾクしながら棒を取りました。 ⇒あっという間にヘビは大型冷蔵庫(高さ2.5m)の裏へ隠れました。万事休すです。

 その後、同じような鳴き声事件が2度ありました。ネットで調べて、ジュンテンドーから「ヘビが嫌いな匂い」の粒を買ってきて、隠れていそうな所にまき散らしました。併せて、車庫のシャッターを少し開けておきました。 ……出て行ったかどうかは、まだ確認出来ていません。

.







愛犬
もも(ラブラドールレトリバー)
2012.3.24 生まれ


 ほほゆるむ ももと名付けし わが子犬 家族になる日 指折り数え

 なでなでし 目を見合わせて 頬ずりし つい抱きしめる わが子犬かな

 わが子犬 「もも」との散歩も はや四日 額の汗に 夕日が光る

 おやつ見せ 待てっ!の声に 溜めつくり よしっ!の声待つ 健気な瞳

 散歩中 うんこスポット たどり着き 力む姿は 愛しさ満点

 実現す 「もも」と一緒に ランニング ペースを落とし 肩を並べて

 忘れまじ 不平も言わぬ 子犬「もも」 避妊手術も けろりと過ごす

 「もも」連れて 稲穂の実る 散歩道 ふと足を止め 秋の香を嗅ぐ

 初体験 まず立ち止り 少し食べ しっぽ振り振り 初雪ダッシュ

 べちゃ雪の攻め来る道をひた走る吾を招くよにイヌは尾立てり

 愛犬ときょうも走れり沈みゆく夕日を浴びて炎暑を連れて

 愛犬と燃ゆる空気を押し分けて走る木陰にセミの声聞く

 枯葉踏みイヌと走れる山道に沈む夕日と刻を争ふ

 えいえいと山の坂道愛犬と走る木立にクマ鈴響く

 リード外し小雪の中をももと行く寄り添う心道連れにして

 わだちにも雑草青し木漏れ日を尾に振り回し蹴散らし駆ける

 しぐれ来てまたしぐれ来て山道を抜きつ抜かれつ犬と走れり

 山道にしぶとく残る固雪を蹴散らし走れば犬も弾めり

 冬去りぬ春風のごとく寄り添へる愛犬山の残雪を蹴る