心を動かすプレゼンテーション
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2014.5.29(木)


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 先日、光村図書から、機関誌「国語教育相談室」(2014.4.28発行)が届きました。今回の特集は、プレゼンテーション。特に12ページにわたる上の企画が共感するところ大、ここに要約して紹介することにしました。

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プレゼンの極意


 中谷日出 氏は仕事柄、ご自身もプレゼンに関する講師を務めておられ、毎日がプレゼンテーションの連続とのことです。私と同じく、プレゼンの神様(私が勝手に命名)池上 彰 氏がお手本とのことです。

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プレゼンテーションマッピング


 事前に、プレゼンテーションマッピング(中谷氏の命名)を描かれるそうです。いわゆる「図解」、つまり「図式」です。私のやり方と一緒です。

 この「図解」を描く過程で「自分が伝えたいこと」は何かが明確になるとともに、「聞き手が知りたいことは何か」が(独りよがりではなくて)ハッキリしてくるとのことです。

 このプレゼンテーションマッピングの積み重ねは、「要約力」の力を付ける上で極めて有力とのこと。全く、私も同感です。

 なお、この「要約力」は、プレゼンテーションの基礎であるとともに、プレゼンテーションには必須の基礎力とのことです。これまた同感です。

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伝えたいという気持ち


 別の視点から、プレゼンの極意を言うとしたら、「伝えたいという強い気持ち」だそうです。これが、プレゼンの原動力となります。

 中谷さん自身、プレゼンの前には、自分の気持ちを盛り上げる、伝えたいという思いを最大限に高めるとのことです。 ……おやおや、これまた私の場合と一緒です。

 ちなみに、先日(5/27)は赤来中学校1年生「要約学習」の第1時間目に出かけました。要約学習の導入ですから、例によって「聞き取りから再現」(全て音声言語)を二人ペアで行いました。

 8つの教材(文章)を持っていきました。以下に紹介します。これまたいつものことですが、伝言ゲームの感覚だからでしょうか、大いに盛り上がります。

 授業の途中で、いつも伝えることの一つが、中谷 氏の強調しておられる「伝えたいという強い気持ちが、プレゼンのパワーを産む」という現実です。

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テクニックではありません


 こういう二つの心得を念頭に、資料を準備です。常に、資料は相手重視、相手尊重です。プレゼンは、聞き手のために行われるのです。

 むろん、プレゼンにテクニックは必要です。が、それは枝葉。重要なのは、次の二つです。

@ 伝えたいことを明確にする。
A 伝えたい思いを最大限に高める。

 こういう気持ちを持って本番に臨むと、相手は耳を傾けてくれるし、話の内容に共感もしてくれるのです。

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中2教科書教材 「伝えたいと思うから」




















なお
この他に
ジャーナリスト・コピーライターなど
さまざまな分野の方の
プレゼンの秘訣が
一人一ページ割り当てで
紹介されていました。

以下に
心に残った内容を
紹介します。


 言葉巧みで流ちょうな話しぶりだったけど、何も心に残らなかったことはありませんか? 聞いている人の気持ちになって話す。このことの重要性を、ぜひ心に留めてください。(ジャーナリスト 見城美枝子 氏)

 いくら事前準備をして、自分の思いをうまく話せたとしても、自己満足ではダメです。いい話が聞けたと、相手が満足してくれなくては、話した意味がありません。
(コピーライター 寺井晶博 氏)

 この人の話を聞こうという気持ちを喚起するのは、論理ではありません。感情です。ぜひあなたに伝えたいという熱い思いを持って、相手の目を見てスピーチする。身振り手振りで図解する。声も、情感に訴えるように語りかける。 ……こういう熱意が重要です。スピーチは、スポーツなのです。
(日本プレゼン・スピーチ能力検定協会理事長 荒井好一 氏)

 プレゼン資料を作る前に、聞き手のニーズを念頭に、「何を伝えたいのか」をハッキリさせておくことが大事です。「これで伝わるだろうか?」と吟味しながら、資料は作るべきです。
(小学校教員 曽我部義則 氏)

 プレゼンというと、パソコンとかプロジェクターとか、大がかりなものをイメージしがちです。しかし、授業ではシンプルさをベースにプレゼンすることを目指すべきです。これが出来て、機器の活用が生きてくるのです。
(同上)

 プレゼンでは、流暢に話すことよりも大事なことがあります。聞き手を意識し、伝えたい内容をしっかりと話せているかどうか、ここに重きを置くべきです。
(同上)

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2014.05.26(水) 赤来中1年生(第一時間目)























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