@ 株とは、会社が必要なお金を集めるための仕組みです。例えば、新しいラーメン店を立ち上げ、あなたがラーメン屋の店主だとします。ラーメン店を始めるためにお金が必要です。銀行にお金を借りる方法もあります。それ以外に「株を発行してお金を集める」方法もあります。株を購入した人はその会社の「株主」となり、会社の利益の一部を受け取ったり、会社に対して意見を述べたりすることができます。
A 8月13日、日経平均株価(=日本を代表する元気な会社225社の株価を平均したもの)が過去最高を更新し、4万3,000円台になりました。株価が値上がりすると、企業(会社)が「もうけた」ということです。近年の傾向として、大企業が利益を上げたらその多くは「株主」に配ります。併せて企業の儲けの多くは、「役員(=会社の管理職)」の報酬(=お礼金)増加につながっています。
B 儲けたら「従業員の賃金」を上げること、これこそ本来期待されていることです。確かに今春は5.3%、賃金は増加しました。ところが一方で、食料品は7.3%増加(値上がり)しています。したがって、「5.3%ー7.3%=ー2.0%」。つまり、実際の賃金は「2.0%」下がっています。賃金増加と物価増加との関連で見るとここ30年間、平均賃金は全く上がっていません。これが日本の悲しい現実です。