我が国の総人口(2019年9月15日現在推計)は、前年に比べ26万人減少している一方、65歳以上の高齢者人口は、3588万人と、前年(3556万人)に比べ32万人増加し、過去最多となりました。
総人口に占める割合は28.4%と、前年(28.1%)に比べ0.3ポイント上昇し、過去最高となりました。男女別にみると、男性は1560万人(男性人口の25.4%)、女性は2028万人(女性人口の31.3%)と、女性が男性より468万人多くなっています。
『週刊現代』の「100年生きるのは幸せか」という記事によると、次のようなデータが掲載されています。
こういうデータを眺めていると、「姨捨山」の話が浮かんできます。医療・介護の必要ない高齢者であれば、クオリティオブライフ(生活の質)も充実しているし、家族に迷惑もかけなくて済みます。でも、現実は……。

平成27年5月、私の母は脳出血で倒れ、救急車で飯南病院へ搬送。一ヶ月間意識不明後、意識を取り戻すも、意思の疎通は困難に。これを機に、中心静脈による栄養補給から胃ろう(直接チューブで胃に栄養や水分を補給)に変更しました。
平成28年4月から 特別養護老人ホーム「愛寿園」に入所。愛寿園の皆様の手厚い看護のもと、4人部屋で安心・安全・快適な時間を過ごしています。
現在は「要介護5」、もともと意思の疎通が(坂を転げるように)悪化していました。この度のコロナ禍で面会禁止措置が半年近く続き、先日しばらくぶりに面会すると、とうとう息子の顔も認識出来なくなっていました。
母の姿を観ているうちに、「クオリティライフ(生活の質)」を強く意識させられます。家族にとっては「生きて存在しているだけでありがたい」という反面、母が気の毒でなりません。

自分自身のことだけを考えるなら、将来私が医療・介護が必要となったら、その時点で静かに生涯を終えさせて欲しい。 ……これが今の本音です。実際、わが子達には事あるごとに「延命治療はゼッタイしないように」と念を押しています。
先日、サウナでこれに関することが話題になりました。「あの世に行ける『どこでもドア』があればいい。気にかかることを全てやり終えたら、親しい人を『どこでもドア』の周りに招いて一人一人と最後の言葉を交わしたり、最期のスピーチ(お礼)をしたりして、『それでは皆さんお元気で、さようなら。』と言ってドアの向こうに消えていく、……。」
共感している自分が、そこにいました。
2019年「国民生活基礎調査」(厚生労働省)によると、次のようなデータとなっています。
|
男 |
女 |
平均寿命 |
81.4 |
87.4 |
健康寿命 |
72.7 |
75.4 |
差 |
8.7 |
12.0 |
健康寿命の平均値で言うと、私の場合あと3年、……。一日一日をより愛おしまなくてはいけません。同時に、健康寿命を延ばすための実践(運動と食事など)を心がけなくてはいけません。自分のためにも、家族を始め周りの人のためにも……。