@ 国の国家予算が初めて100兆円を越えました。来年度の予算総額は101兆5千億円、前年度より3兆7千億円上回りました。今年10月、消費税が8%から10%になります。これによる景気対策が総額を押し上げたと、政府は説明しています。消費税値上げによって売れ行きが落ち込み、景気が悪くなります。そこで政府は「クレジットカードなどを利用して買い物をすると2%分が戻ってくる」対策のため、2兆円を予算化しています。
A 歳出(国の支出)でいちばん多いのが「社会保障費」です。病院受診や高齢者が受け取る年金などに使われます。日本は高齢化が進んでいるため、社会保障費用の伸びは避けられません。政府はこれに加えて少子化対策として「保育所や幼稚園の利用料」を無料にする、新しい制度を設けます。これによっても社会保障費が押し上げられました。その上、最近は大雨、台風、地震などの災害が多く、川道路橋堤防など被害を防ぐ公共事業費も大幅に増えています。
B 一方、歳入(国に入るお金)は62兆5千億円と、過去最高を見込んでいます。内訳は、所得税(給与などからの税収)20兆円、消費税19兆円、法人税(企業からの税収)13兆円などです。しかし、これでは足りないので、国の借金にあたる「国債」発行により32兆7千億円を充てます。これにより国の借金残高(国債発行残高)は年々積み上がり、2019年度末で897兆円となる見通しです。国民一人当たり「713万円の借金」を負っていることになります。