@ 気象庁が予測した通り、今年の島根県は暖冬となっています。1月の松江の降雪量は平年の3%しかない上、1月の平均気温は平年より1.5度上回り40年ぶりの高さとなりました。この暖冬の原因の一つは、太平洋赤道付近で発生しているエルニーニョ現象とされています。今回のエルニーニョ現象は規模が大きくて、過去3番目だそうです。エルニーニョ現象が起こると、北半球の中緯度の上空をうねるように流れる「偏西風」と呼ぶ強い西風の進路が、日本付近では北へずれます。そのため、南から暖かい空気が流れ込みやすくなり、「西高東低」の冬型の気圧配置が弱まるのです。
A 月間降雪量も松江は平年より36センチ少ない1センチ、飯南町は110センチ少ない63センチ。松江市が1センチというのは、1992年以来の27年ぶりとのことです。山陰地方は今後も南からの暖かい空気が入りやすく、暖冬が続くとみられています。
B この暖冬の影響に伴い、琴引フォレストパークスキー場は雪不足のため時々閉鎖に追い込まれています。鍋料理に使う野菜の売り上げは、半減に落ち込んでいます。ストーブ・電気毛布などの暖房用品や、スコップ・スノーダンプなどの除雪用品の販売も3割減と伸び悩んでいます。その一方で飯南町などでは除雪費用が例年を大幅に下回り、除雪業者は収入減(飯南町は除雪費支出減)となっています。