@ 中高生の部活動が勝利至上主義(勝つことを目的とする主義)に偏り、長時間の練習や暴力的な指導が問題となっています。また、近年の部活動を取り巻く環境については、「適切な休養を伴わない指導による授業への影響」「スポーツ障害」「教員の負担の増大」などが指摘されています。こういう「ブラック部活」問題を解決するため、スポーツ庁は昨年3月、ガイドラインを作成しました。中学校の部活動については、休養日を「平日1日以上、土日1日以上の週2日以上とする」ほか、活動時間を「平日2時間、休日3時間程度」とする上限も示しました。これに基づいて、島根県や飯南町では部活動のガイドラインを策定中です。
A 一方、「ゆる部活」がスポーツ庁のガイドラインに盛り込まれました。「ゆる部活」は競技優先ではなく、楽しく運動に親しむことができる部活動です。東京都の希望中学校には「軽運動部」の活動があります。アップテンポの曲が流れる中、講師の掛け声に合わせて22人の部員が汗を流しています。活動は午後4時から、たった一時間。部員は「運動が苦手な自分にも無理なくできて汗をかけるのが楽しい」とか「集中してストレス解消になる」とか話しています。
B 神奈川県厚木北高校では「ヨガ同好会」があります。「体を動かしたいけど、高校では負担が大きいのは嫌だった」とか「ヨガは大人になっても続けられる」と話しています。外部講師の伊藤玲子さんは「最近は“部活疲れ”の子も多い。自分のペースで楽しい学校生活にしてほしい」と話しています。