@ 2019年1月18日、鹿児島県の内之浦宇宙空間観測所から「イプシロンロケット4号機」が7つの衛星「(ALE-1」)を載せて打ち上げられ、衛星すべてを予定の軌道に乗せることに成功しました。イプシロンに載っている衛星を開発したのは、宇宙ベンチャー企業「ALE」の岡島礼奈さん(39歳)です。この衛星には人工的に流れ星を作り出す、世界初の機械が搭載されています。しし座流星群の美しさに魅了された岡島さんが、十数年の歳月をかけて開発しました。
A 人工流れ星は、高度約500Kmを周回する衛星から直径1センチの流星物質を放出し、自然の流れ星と同じように大気圏に突入、光らせるという企画です。流星物質の多くは、彗星が通り道に残していった塵です。太陽の周りを公転する地球がそこを通る際、短時間に多数の流れ星が生じる「流星群」となります。毎年8月のペルセウス座流星群、11月のしし座流星群などが有名です。
B 衛星にはガスタンクが積まれています。このガスで流れ星になる粒を放出します。粒は、直径1cmほどの金属が混ざったパチンコ玉のようなもの。粒は大気圏との摩擦熱で高温に熱せられることで最大10秒間、さまざまな色に輝き、流れ星のように見えるとのこと。今後は軌道を調整し、来年春にも広島・瀬戸内地方で最初の「人工流れ星」を実現させたいと岡島さんは語っています。