再生可能エネルギー
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授業対象=中学校3年生
実施=2019.1.11


2019.1.9


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全体像


教材


@ 2016年時点、日本の発電依存の状況は、火力発電が88%を占めています。2009年当時は62%でしたが、東日本大震災による原子力発電所の稼働停止の煽りを受けて急増しました。続いて多いのが「水力発電」の 9%。将来を期待されている再生可能エネルギーの割合は 3%に過ぎません。それに対して世界の主要国は、再生可能エネルギーを重点的に強化しています。ドイツは27%、イギリスは24%、デンマークは68%です。

A 再生可能エネルギーの先進国の一つ、アイルランドで風力発電の状況を見てみましょう。アイルランドは人口470万人、北海道ほどの面積の島国です。同じ資源に乏しい島国同士、日本にとっても参考になります。そのアイルランドで風力発電は、電源構成の実に22%を占めています。ただ、風力にせよ太陽光にせよ、難しいのは「風まかせ、お天気まかせ」で出力が安定しないことです。需要が少ない時期や時間帯に発電出力が高くなりすぎると、電力ネットワーク全体が停電しかねないため、「出力制御」が必要になります。

B そこで、出力制御は全国の送電網を一元的に管理する電力会社が指示して行っています。気象データから風の吹く量を予測し、発電出力が電力需要の65%を超えそうになると、コンピュータ網による一斉指令で、一律何%の削減、というように行われます。こうした技術も使いながら、アイルランドは2020年には、再エネの発電比率を40%にまで高めるという目標を立てています。

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※ 再生可能エネルギー =太陽や風、川を流れる水の力など、自然の力でつくる電気。
※ 出力制御 =出すエネルギーを少なくすること。




合計20分〜23分扱い

  図式化(個人学習)8分 

  ⇒4人グループ(相互プレゼン;40秒×3セット) 

  ⇒全体代表プレゼン(計4人;4分)

  =合計時間 20分+アルファ






この教材を使った学習
25分間


  8分……自学(持ち出す教材は4種類@ABC、教材の文章を図式化)
  6分……4人グループ「(1対1)×3セット」で相互プレゼン
  第1セット=@とA、BとC(プレゼン時間は40秒×2)
  第2セット=@とB、AとC(プレゼン時間は40秒×2)
  第3セット=@とC、AとB(プレゼン時間は40秒×2)
  6分……全体プレゼン(@ABC、それぞれ代表者1名ずつがプレゼン)

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10分間
聞き取り ⇒再現(プレゼン)


  メモ(図式)を取りながら聞き取り  ……2人ペア(相互に再現)
                     ……代表者による全体プレゼン(1名)
               
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〜タイトル「少子化」〜

以下の図式を基に約7分間
指導者がスピーチをしました。

要旨


 少子高齢化が今、日本の大きな課題の一つと言われています。少子化をめぐる状況について調べましたので、プレゼンをします。少子化の原因は様々ありますが、この度は2つ紹介します。

 一つは「価値観の変化」です。過去と比較して「独身への偏見」が減っています。また、当事者にとっては、結婚することによって「自由が減る、奪われる」という考え方も広がっています。

 結婚しても子どもを作らないという夫婦も増えてきています。これも自由が減るという考えからが一員です。また、現実問題として子どもを大学卒業まで育てた場合、一人あたり2,000万円は要るとされており、家計的な視点から二の足を踏むところです。

 もう一つの原因として挙げられるのが、「女性の社会進出」です。晩婚化傾向が 1970年代以降続いています。男性の場合「平均初婚率」が1970年に26.9歳でしたが、現在は30.1歳です。女性の場合は、24.4歳が29.4歳になっています。

 未婚率も(2015年50歳時点)男性が24%、女性が15%となっており、年と共にその傾向が強くなってきています。

 この結果、出生率をみてみると、第2次ベビーブーム(1971年〜1974年)時は2.14人でしたが、今は1.5人以下となっています。

 少子化は社会的に大きな影響を与えてきています。おもちゃ・ベビー用品・小児科医など、子ども関連の職業に影響が出ています。遊園地・動物園などの運営にも悪影響が出ています。

 また、小学校が統廃合したり、中学校の部活動が成立しなくなったりという影響も出ています。

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以下の指導者の意見に反論する

過疎集落⇒限界集落
などという不安感をあおる言葉が
マスコミで飛び交っています。
その根本的な問題となっているのが
少子化です。
少子化は
日本の大きな問題点の一つだということは
周知の事実となっています。

さて
少子化はマイナスだけでしょうか?

生徒の皆さんには
これまでの常識をリセットして
少子化は悪いことではない。
日本の将来にとって
いいこともあるという視点から

自分の考えをまとめて
発表しましょう。

時間は4分です。
意見は作文してはいけません。
図式化して意見をまとめてください。




  反論する
   (1) 4分 自分の意見を図式化する。文章で書かない。
   (2) 2分 2人ペア(交互にプレゼンし合う) 40秒×2
   (3) 5分 時間の残される限り、一人ずつ「全体プレゼン」

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これぞ
「総合的な学習の時間」で
求められている学力です。
情報を鵜呑みにするのではなく
批判的精神を持って反論する。
その向こうに
自分らしい「持論」が見えてきます。



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