@ マイクロプラスチック(マイプラ)が、世界中で問題になっています。マイプラとは大きさ5ミリ以下(中には0.01ミリという微細ゴミも)のプラスチックのゴミのことです。一見、美しい海に見えますが、微細な物質が大量に漂っています。その一つがプラスチックです。粉々に砕け、世界中の海に漂っているのです。プラスチックは、小さくなってもプラスチックのまま残ります。このままだと2050年には、海の中のプラスチックの量が魚の量を超えるという予測もあります。
A プラスチックは、油に溶けやすいPCBなどの有害物質を表面に吸着させる(くっつける)働きを持っています。もはや、単なるゴミではありません。化学物質の運び屋です。これが、さまざまな生物の体内に取り込まれていきます。食物連鎖によって、ミジンコから小魚へ、次第に大きな魚へ、やがてはヒトへの体に取り込まれ、肝機能障害などを起こす危険性が指摘されています。
B この対策として、これまでもスーパーは自主的な取り組み「レジ袋の有料化」(買い物袋の持参を促す)を行っています。でも、このところ頭打ちです。というのも、いったん有料化に踏み切ったものの、無料でレジ袋を配っている近くのドラッグストアなどにお客さんをとられたとして、無料に戻す動きも出ているからです。そこで、環境省の小委員会は「プラスチックのごみを減らすために、2030年までに使い捨てのプラスチックの排出量を25%減らす。その具体策として、レジ袋の有料化を義務付ける。」という原案をまとめました。