T) 中高一貫教育の趣旨は、「子ども達に進学面で、いろんな選択肢を準備してやること」、「高校受験であくせくしない、ゆとりある中学校生活を実現すること」、「中1から高3まで、6年間を見通した教育が可能になること」などです。文科省では、@「中等教育学校」(一つの学校)、A「併設型;中高一貫教育」(設置者が同一)、B「連携型;中高一貫教育」(設置者が違う)の3通りから選択できることが示されました。
U) 島根県では、これを受けて平成10年から4つの地域で模索が始まりました。松江市立女子校では併設型を目指しましたが、結局実施に至りませんでした。平成13年から本格実施となったのが、邑智高校(平成21年に閉校)・飯南高校・吉賀高校の3校。そして、今日に至っています。全国的には公立の場合、現在は計271校。@が10%、Aが24%、Bが66%となっています。
V) 公立の中高一貫教育と比べて、私立の中高一貫教育は長い歴史(現在 715校)があります。なかには開成高校・麻布高校・灘高校など、「知識を磨いてこそ、徳性(よい心)も磨かれる」という理念のもと、5年間で教科書を終えるほどに徹底的に勉学に励んでいます。そういう私立の中高一貫校が、今では東大合格者の上位を独占しています。
W) しかし、公立の中高一貫校は、私立の中高一貫校とは趣旨が違います。ゆとりある学校生活、個性の伸長などが、いちばんの目的となっています。