@ 4月1日、「子どもを受動喫煙から守る条例」が東京都で施行が始まりました。これは、「18歳未満の子どもがいる家の部屋の中や、自動車の中でたばこを吸わない。」という条例です。この条例は、小池知事が事実上率いる「都民ファーストの会」が議員提案。家庭などの喫煙を規制する、全国で初めての条例として2017年10月に成立しました。ただ、違反した場合の罰則はありません。条例は「子どもは自らの意思で受動喫煙を避けることが困難で、保護の必要性が高い。」という観点から取り組まれたものです。
A 妊婦への影響も見逃せません。流産のリスクが約2倍、早産は約1.5倍高くなります。胎児の発育にも悪影響を及ぼします。妊娠中の胎児は、タバコの影響で体重増加が十分ではなく、低出生体重児が産まれる割合が約1.6 倍高くなります。
B 子どもの受動喫煙による健康被害は、乳幼児突然死症候群(SIDS)、呼吸器症状(せき、たん、息切れなど)・気管支炎、肺炎、中耳炎などです。なかでもSIDSは、それまで元気だった赤ちゃんが突然死亡してしまう怖い病気です。子どもが成長して成人になってからも、胎児のときの受動喫煙の影響が続くと考えられています。成人になってからの肥満・糖尿病・メタボリックシンドロームにも関連があることが分かってきました。健康被害のほかにも、家庭で受動喫煙にさらされている子どもは、数学や読解力が低下するというデータも報告されています。