@ 葬儀や法事のとき、お坊さんにお布施(お礼のお金)を渡します。特に金額は決まっていません。これが古くからあった“常識”です。そんな常識を覆す、定価3万5,000円のアマゾン「お坊さん便」が登場して3年が経ちます。始まった当時、全日本仏教会が「お布施はサービスの代金ではない」と料金表示に反対し、販売停止を求めるなど、「アマゾンお坊さん便
vs 仏教界」として社会の注目を集めました。
A 「お坊さん便」は特定寺院との付き合いがない人でも、簡単に僧侶を呼ぶことのできます。アマゾン出品時点で350人程度だった「お坊さん便」の登録僧侶の数は、現在では千人を超えています。全国どこへでも、ほぼすべての宗派の僧侶を派遣できる体制が整っているとのことです。事業は今でも、どんどん拡大しています。
B 見性院(埼玉県熊谷市)の橋本英樹住職は、自ら複数の僧侶派遣サービスに登録し、自身の寺でも檀家制を廃止して葬儀には8万円からの定価を設定しています。「もう檀家制の時代は終わりです。実際、都市部を中心に直葬(僧侶を呼ばない葬儀)も激増しています。これからのお寺は、派遣でも何でもして人々と新たなご縁をつくる努力をしないと、未来はありません。」と語っています。