@ 「ふるさと納税」は、10年前に始まりました。希望の市町村に寄付すると、「寄付した金額に応じて税金が値引きされる仕組み」です。寄付を呼び込もうとする市町村では競争が激しくなり、スタートした当時の目的(税収の少ない田舎の市町村を支えよう!)が崩れて、高額な返礼品(お返しのおみやげ)合戦が展開しました。また、自分の市町村以外の有名な特産品を返礼品にする市町村まで出てきました。そこで政府は2016年(2年前)、「1万円の寄付に対し、返礼品は3,000円以下にする。」「お金に換えることが出来る商品券や家電製品などを返礼品としない。」という通知を出しました。
A こういう流れを受け各市町村の中にはIターンを促したり、「ふるさとの復興」に役立ったりする返礼品を工夫するようになってきました。福井県坂井市では「ふるさと納税」のお返し(返礼)として、毎年5月19日〜21日にある神事「三国祭」への参加にしました。旅費が自己負担にもかかわらず大勢の応募がありました。
B 過去10年で人口が6%減り、5,000人を切った北海道上士幌町では、都会に住む寄付者に移住を促そうと、町を訪れてもらう企画(農作業などを体験できるイベント)を始めました。住民との交流で移住を検討する寄付者もいるといい、町の担当者は「ふるさと納税を切り札ににぎわいを取り戻したい」と意気込んでいます。