@ 今年4月4日から3日間、都内で国内最大級のAI(人工知能)の展示会がありました。この展示会は300社が参加し、AIの最先端の利用法が紹介されました。完成した自動車の部品をチェックし、ミリ単位の傷を認識して不良品を探し出す機械が展示してありました。また、トマトの収穫時期をAIが判断してくれるシステムも紹介されていました。AIが、熟練した技術者や生産者の目となって判断できるというわけです。
A これらのことは、AIに大量の画像を記憶させ学習させることによって実現します。実はAI開発を進める企業にとって、この作業が大きな課題になっています。例えば料理の判別の場合、「照り焼きチキン定食」の写真を読み取らせると、チキン・漬け物・ご飯・オニオンスープなど正確に分類できます。料理の栄養価も瞬時に表示できます。将来は栄養士が、糖尿病患者などに献立のアドバイスをする際に活用できるとしています。しかし、AIが正確に料理を識別するためには、一品あたり1,000枚は写真を使って学習させる必要があるのです。
B 山田誠二教授(AIの専門家)は、「人間に変わって判断をするには95%程度の正解率がないと、安心して仕事を任せられません。優秀なAIを作るには泥臭くデータを収集することに尽きます。」と話しています。