@ 血液型は4種類ありますが、その違いは赤血球表面の糖分種類によって決まります。血液型は日本人の場合、A型が40%、O型が約30%、B型が約20%、AB型が約10%という割合になっています。世界的には、アフリカを中心にO型が一番多いという調査結果があります。
A ところで先日、興味深い調査結果が発表になりました。東京医科歯科大病院では2013年から2年間、入院が必要となる重いけがで同大学病院に運ばれた患者901人のデータを分析しました。この調査結果を受けて、同大学の高山渉助教(外科)は、死亡率はO型が28%、O型以外が11%と大きな差があると発表しました。O型は他の型に比べて血が固まりにくく、大量出血する可能性のある人が多いことが原因ではないかと分析しています。
B けがをして血管が破れると、血液中の血小板が集まって傷をふさぎます。その際、O型の人は血小板をくっつけて糊のような働きをするタンパク質の一種が少ないことが知られています。これが原因で大量出血が増え、他の血液型と死亡率に差が出た可能性があります。高山さんは「死亡が多くなる仕組みを、さらに詳しく調べる必要がある。またO型の患者には、医療現場でより慎重に止血するなどの対応が求められる。」と話しています。