亡くなった人に、もう一度会いたい。伝えたいことや聞きたいことがあるので、出来れば会話を交わしたい。この願いを叶える研究が進んでいます。その一つが、デジタル空間に立体映像として本人が蘇るというものです。

　ヒトは、自分にとって大事だと思うことだけ記憶するものです。そこで、生前のビデオ映像（動き方や話し方の癖）・写真（想い出）・手紙（価値観や個性）をコンピュータに入力し、分析させます。その集積を基に人格を再現するのです。まさにデジタルクローンです。

　そうすることによって、立体映像で映し出された本人が、相手の会話を聞いて、本人らしい回答をしてくれるのです。

　もう一つの試みが「人工知能ロボット」です。実際にアメリカの研究所では「Ｂina48」を研究開発中です。個性にあった回答をしてくれます。臨床心理士などとの会話を通して、さらに本人らしさを進化させています。

　現在の状況としては、人格は認められますが、感情は自分のものに出来ていません。20年後の完成を目指して、さらに研究が進められています。