@ 3月29日、ヤンキースは球団最多タイとなる1試合9本塁打を記録して「20-9」と大勝した。翌日は4発のホームランで「12-3」と圧勝。開幕3試合でチーム15本塁打は球団新記録となった。そうした中で熱視線を向けられているのが、一部の選手が使用している新型バットだ。それは通称「魚雷バット」と呼ばれるもので、ヤンキースの分析官であるアーロン氏が選手たちの打撃を研究して開発したバットである。
A 通常のバットと大きく異なるのは、その形状。魚雷バットは通常のバットと比べて下方部分が太く加工され、文字通り魚雷のような形をしている。分析を行ったアーロン氏は、各打者のバットのミートポイント(バットとボールが当たる部分)を研究し、導入を推進した。ややいびつな形状なのだが、もちろん「最も太い部分の直径が2.61インチ以下、長さが42インチ以下でなければならない」というMLB(アメリカプロ野球リーグ)の規則の範囲内だ。
B そして当然ながら選手たちの評価は上々。開幕3戦で2本塁打を打っているベリンジャーは「自分は魚雷バットで進歩している」と話している。ルール上に問題がなく、ヤンキースナインは本塁打を量産。いうまでもなく効果は抜群で、注目度も高めていることから、今後、魚雷バットは球界全体に広がっていく可能性が大いにある。