@ コンビニ業界は競争が激しく、通りのあちこちに店がひしめく光景は珍しくありません。そうしたなか広島市に本社を置くコンビニチェーンが、これまでの常識を覆す出店戦略で新たな成長を目指しています。
A 広島市内のオフィスの狭いスペースに、食べ物や飲み物が並んでいます。店員など人はいません。コンビニチェーン「ポプラ」が、自社のオフィスの一角につくった実験店舗です。商品の種類は少ないものの、ちょっとした生活用品や文房具、売れ筋の菓子などをいつでも購入できます。店舗は無人で、利用者は「セルフレジ」を使って電子マネーなどで決済します。
※ セルフレジ(自動精算機)=お客が自分で購入する商品のバーコードを読み取り、支払いをすること。
B この店舗はオフィス側に導入費用はかかりません。ひと坪(畳2枚分の広さ)の場所があり、日々の電気代を負担すれば、社内に小さなコンビニができます。コンビニチェーン側にとっては、出店費用がこれまでの50分の1程度に抑えられます。賞味期限が短い弁当やサンドイッチなどの食品は置かず、配送は週1回。それによって人件費と物流コスト(商品を運ぶ費用)を抑えます。競争が激しいコンビニ業界で、大手との差別化を図り生き残る戦略が軌道に乗るか、成果が注目されています。