@ 過疎地は、働き手不足や地域内の移動など多くの課題を抱えています。そこで、ロボットや新しい乗り物といった最新技術で課題を解決しようとする動きが出てきています。広島県三次市の山間部にある市立青河小学校は全校児童数が20人、授業は2つの学年を一つにしたクラス(複式学級)で行っています。教師は、学年ごとに異なる内容を一人で同時に教えなくてはならないため、負担を感じていました。そこでこの小学校は、算数の指導を助けるロボットを導入しました。
A ロボットは、間違えた理由や間違えやすいポイントを解説してくれます。例えば、この日の課題は「二等辺三角形と正三角形」。問題の解き方が分からない児童がロボットに問いかけると、ロボットが解き方を分かりやすく解説してくれます。その後に児童が問題の解答を示すと、ロボットが点検して「合っています!」と応え、ほめたあと「次の問題もきっとできるよ!」と励ましていました。
B 一方、過疎地は高齢化が深刻で、急な坂道や階段が多い地域では住民の移動が大きな課題です。こうした中、高齢者が一人でも移動できるようサポートする乗り物の開発が進んでいます。自動車メーカーが開発中の4本脚の乗り物は、脚がバラバラに動くことで坂や階段も上り下りできて、買い物など日常的に使うことができます。今後はいすに座りながら移動できるタイプも製作する予定です。