@ 私たちが考える「頭の良さ」は、「勉強ができる」「テストの点数が高い」というイメージがあると思います。しかし、本当の意味で「頭がいい」とは、学校の成績だけでは判断できません。例えば瀧 靖之(東北大学教授)は、「賢い子とは?」との問いに、次のように答えています。
A 「自分から『知りたい』と思える知的好奇心が旺盛な子どもです。仕事ができる優秀な人は、たいてい好奇心が旺盛で多趣味という共通点があります。反対に、何事にも無関心な人は、たとえ学校時代にテストの点が高くても、自分で考えたり創造したりする力に欠けています。」、「好きなことに一生懸命取り組んだ子は、学校卒業後も自分で自分の力をどんどん伸ばしていくことができます。」と、瀧教授は断言しています。つまり、興味があることに対して夢中になれる子は、たとえ学校の成績が振るわなくても、学校を出てから必ず大きく成長できるということです。
B 現代社会は「マニュアル重視」の時代から、「創造の時代」へと変化しています。「これからは自分で課題を見つけて、独自の解決策を編み出さないといけない。」と強く主張するのは、『東大物理学者が教える「考える力」の鍛え方』(PHP研究所)の著者・上田正仁先生です。自分で課題を見つけるには粘り強く考えることが重要です。この資質・能力がある子が「賢い子」と述べておられます。