@ 体育座りは、床に尻をつけて両膝を立て、足を両腕で抱える座り方で、「三角座り」とも呼ばれます。この座り方が腰痛を引き起こすという指摘もあり近年、廃止する学校が増えています。日本の学校では見慣れた「体育座り」ですが、日本の小学校に体験入学したことがあるというアメリカ人は、そこで初めて体育座りを知ったとのこと。アメリカではみんな「あぐら」でしたが、日本でやったら「女の子なのにはしたない」と注意されてびっくりしとのことです。
A ペルーの男性は「座り方はみんなバラバラで、立っていてもいい。体育座りはしたことがない。」という回答が返ってきました。日本で体育座りが広がるきっかけになったのが「国の手引」です。初めて刊行されたのは57年前で、これによると体育の授業などで「腰をおろして休む姿勢」として紹介されています。スポーツ庁は、体育座りは「あくまで例であって、強制するものではない。各学校では、健康に配慮して実情に応じて判断してほしい。」と話しています。
B 理学療法士の増田一太さんは、体育座りと子どもの腰痛との関係を10年以上にわたり調べています。調査を始めたきっかけは腰痛でリハビリに来ていた男子中学生のことば。「腰が痛くて体育座りができないのに、学校で強制されて困っている」と相談を受けたことでした。こういう健康上の理由から、今後、学校現場では「体育座り」の廃止が広がっていくかもしれません。