@ 高齢化や担い手不足が深刻な農業の現場で、AI(人工知能)やロボットなど最新技術の導入が進んでいます。例えば、埼玉県羽生市のキュウリ農場では、キュウリを自動で収穫するロボットが試験的に導入されました。搭載されたカメラがキュウリを捉えると、AIが画像から大きさとヘタの位置を判別。100グラム以上のキュウリを見つけると、自動でヘタの下をつかみ、収穫していきます。農場長は「猛暑でもロボットなら働いてくれる。たいへん助かっている。」と喜んでいます。
A 宮崎県延岡市の田んぼで導入されているロボットは、裏側に2本の足が設置され、バタ足をして田んぼを進むことで土をかき混ぜます。水を濁らせることで、雑草の光合成を防ごうという仕掛けです。ロボットにはセンサーが搭載され、互いにぶつからないように動き回ります。AIでシミュレーション(模擬実験)して、短い時間で作業が終わるように全体の動き方をプログラムしています。
B 延岡市はこのロボットを市で購入し、農家に無料で貸し出す予定です。延岡市長は「農業はたいへん厳しい状況にあります。国も補助金を出して農業のロボット化を支援しています。今後も農業所得(もうけ)をアップするとともに、人手不足を解消する取組に全力を尽くします。」と話しています。