@ 宇宙航空研究開発機構(JAXA)の月面探査機「SLIM(=月の探査のための高性能な着陸機)」が、1月20日午前0時過ぎに月面に着陸しました。この成功は日本にとって初で、世界でも旧ソ連・アメリカ・中国・インドに続く5か国目の快挙となりました。SLIMは昨年9月に打ち上げられ、12月25日に月周回軌道に入っていました。
A 今回のSLIMの画期的なところは極めて軽量であることと、これまでの探査機が誤差数キロメートルなのに対し、SLIMは誤差わずか55メートルという「ピンポイント着陸」が実現した点です。JAXAは1月25日、SLIMが地球へ送信したデータの解析結果や、小型ロボットが撮影した着陸後の機体の画像を公表しました。画像では、月面でエンジンを上向きにして「逆立ち」した状態で着陸していました。残念なことに、搭載している太陽電池で発電できないトラブルが起きています。現在はバッテリーで運用していますが、太陽光線が当たると再び充電出来るとのことです。
B 着陸地点のクレーター付近には、隕石の衝突で掘り返された月のマントル(カンラン石)がむき出しになっています。これを解析すれば、月の起源が解明できる可能性があります。SLIMは月面上で移動できないため、今後は探査機のカメラを使い、周囲の岩石を調べる予定ですた。