@ コロナ禍を経た今、「テレワーク」(Tele(離れて)とWork(仕事)を組み合わせた造語)や「リモート会議」(インターネット回線を用いて会議を行う仕組み)はもちろん、コンサートなどのイベントもライブ配信(リアルタイムで現場の様子を観ることが出来る)で開催されることが当たり前になりました。こうしたオンライン化が進む中で、新たに導入され始めている技術が「メタバース」です。
A メタバースとは、仮想空間(ネットワーク上で人々が現実世界のように交流する場)のことです。インターネット上の世界で、自分の分身(アバター)を通して、他の参加者とコミュニケーション(会話)が出来る点が特徴です。メタバース内でショッピングをしたり、イベントを楽しむことも可能です。例えばある自動車会社は「新車のバーチャル発表会」をメタバース上で開催、VR(バーチャル・リアリティ=コンピューターによって創り出された仮想空間)を通じた試乗会が行われました。
B 愛知県岡崎市では、重要文化財である「大方丈障壁画」をメタバース上に公開しています。ルーム内では、壁画が部屋をぐるっと一周するようにパノラマ式(広い視野で見学できる方法)で表現されているため、まるで実際に目の前で見学しているように鑑賞できます。このように、観光分野におけるメタバースの活用も可能です。もともとはコロナ禍におけるイベントに替わるものとして始まった「メタバース」ですが、今後は更なる発展活用の可能性を秘めているといえます。