@ 冬眠は「冬に眠る」と書きますが、単に眠った状態になっているわけではありません。冬の間ずっと寝続けるのはクマだけです。他の冬眠を行う大半の哺乳動物は、眠ったり起きたりを繰り返しています。冬眠をする最大の理由は、「生き延びるため」です。エサを確保するのが難しい冬の季節を生き延びるため、極力動かないようにすることで身体のエネルギー消費を抑え、冬を耐え凌いでいるのです。
A 冬眠する動物は極度に低体温でも「健康」です。 それどころか、寿命が延びる、放射線を浴びても大丈夫、感染症に抵抗力を持つなど、冬眠にはたくさんのメリット(得なこと)があることが分かっています。
B 哺乳類・鳥類など恒温動物は、周りの気温や水温に左右されずに一定の体温を保つことが出来ます。恒温動物の冬眠の仕方には、違いがあります。シマリスは巣穴にエサを蓄え、体温を10℃以下まで下げ冬眠を行います。ヤマネは冬眠前にエサを大量に食べ、体重を2倍近くになるほどの脂肪をため込みます。そして、体温を0℃近くまで下げて冬眠します。冬眠中は、心拍数が通常の数十分の一まで下がります。しかし、シマリスもヤマネも、数日おきに体温が通常まで上がり、目を覚まします。そうして排泄をしたり、貯めていたエサを食べて再び眠ったりということを繰り返しています。