@ 対話式のAI(人工知能)は質問を入力すると、まるで人間のような回答をするとして注目されています。この対話式AIを仕事に活用し始めた企業があります。東京の不動産会社「シーラテクノロジーズ」は、マンションのキャッチコピー(=消費者の心をつかむための標語)に対話式AIを活用しています。部屋の場所・価格・長所などを入力すると、数秒で複数の案を示してくれます。
A 入社試験でもAIを活用しています。例えば「採用の際に質問すべきことを教えて」と入力すると、すぐに質問例をいくつか示してくれます。また、マンション購入に不安を抱いた人の質問と回答例を対話式AIで調べると、たちどころに「ローンの返済方法」「修繕」など、客の心配に寄り添った質問と回答例が返ってきます。社員は「便利だなと思う反面、恐怖を感じる。自分の仕事がAIに奪われるんじゃあないか?」と、不安を感じることがあるほどだそうです。
B 実際、この会社では入居者への対応も対話式AIにすべて任せれば、将来は社員を減らして(人件費を削り)一人当たりの給与が増えると見込んでいます。ただ、課題もあります。AIは、現在のところ完ぺきではありません。間違った答えを出すこともあります。個人情報をきちんと管理できるかという課題もあります。今後は実際にAIを活用した仕事を通して、課題を解決していく必要があります。