@ 日本は第二次世界大戦後、新しい憲法のもとで、新しい国造りを目指しました。新しい憲法では、戦争を行わず、そのための武力を持たないことを定めました。これが憲法9条です。日本は、この憲法の下で77年間、平和国家の道を歩んできました。
A こうした政策は、日本が世界に誇ることのできるものです。しかし日本が他国から攻撃される場合、日本の持っている防衛力だけでは十分国民を守ることが出来ません。そこで日本政府は、アメリカと「日米安全保障条約」という約束を結びました。この条約は、「日本が攻撃を受けたときにアメリカが日本を守ること、その代わりに日本はアメリカ軍が使う軍事施設を提供すること」を約束しています。だから、アメリカ軍の基地が日本にあるのです。
B ところで沖縄は1972年までの27年間、米軍の統治下に置かれ、米軍基地が集中しています。面積が日本国土の0.6%に過ぎないにもかかわらず、日本における米軍基地の70%が沖縄に集中しています。沖縄の面積の実に18%が、米軍基地として使用されているのです。米軍基地があるために沖縄県民は、航空機の騒音、実弾演習による山林火災、戦闘機などの墜落事故、米兵による事件(米兵が犯罪で検挙された件数は月平均11件)など、多くの住民が被害者として苦しんでいるのです。