@ 木材が足りないこと、木材の値段が高い状態が続くことを「ウッドショック」と言います。日本は国土の約7割が森林の森林大国ですが、木材自給率(日本産の木材使用率)は約40%(4/10)にとどまっています。ところが国産木材が今、注目を集めています。これを可能にしたのは、「CLT」と呼ばれる新技術です。
A CLTは「Cross Laminated Timber」(クロス・ラミネーティッド・ティンバー)の略称で、日本語では「直交集成板」と呼ばれています。板の繊維の方向が交互に「クロスする(交わる)」ように、幾重にも貼り合わせることで「強さを増した板」に生まれ変わります。このCLTを床と天井に使った住宅のが注目されているのです。このCLTは強度が強い上に、これまでの価格より20%(2/10)ほど安くなっています。
A IT(=情報通信技術)の活用も研究されています。開発しているのはドローンを使い、山の木を細かく調べる技術です。ドローンに載せたレーザー(=一直線に進む光り)で、上空から森林を3D(立体)計測し、木の種類や量を調べます。幹の太さ、曲がり具合など、現地に人が入らなくても情報が得られます。「垂直な柱がここから何本取れます」という情報が居ながらにして分かるのです。