@ 東南アジア原産で特定外来生物の「ツマアカスズメバチ」が今年に入り福岡県内で相次いで確認されました。九州・山口ではこれまで単発での発見にとどまっていましたが、今年は産卵する女王蜂が連続して見つかるなど状況が悪化しています。このハチは繁殖力が高く、ハチの専門家は「一度定着すれば根絶は難しい。悪影響が出てからでは遅い。」と警鐘を鳴らしています。
A 「ツマアカスズメバチ」は「オオスズメバチ」よりも小ぶりで全体的に黒っぽく、脚の先が黄色いことが特徴です。巣は比較的大きく、樹木の高い位置に作ることが多いという特徴があります。このハチはミツバチを好んで捕食することから、定着すると「養蜂業」への影響が出ると考えられています。他のスズメバチに比べて毒性は強くありませんが、刺されると死亡するケースもあります。
B 人口密集地でも巣を作るため、都市部に定着すると被害が広がる可能性もあります。定着してしまった対馬では対策費用を年間700万円かけ、毎年大掛かりな駆除が繰り広げられています。しかし、一年間に発見される巣は50個〜350個と多い上、樹上20メートル以上の高い位置に巣を作るので、高所作業車の活用や作業員が木に登るなどして駆除しています。危険を伴うため、今後はドローンや人工知能(AI)を活用する方法も開発中とのことです。