@ 仙台市は1月28日、2021年度一般会計当初予算案を発表しました。注目すべきは、デジタル化を推進するため、新たに「電子図書館サービス」を始める予算を計上したことです。図書館を行かなくてもインターネットで本が読める「電子図書館サービス」には、1,009万円を計上しました。
A 電子書籍の普及と並行して、公共図書館などが「紙の図書の貸出し」に加えて「電子書籍の貸出し」を行う事例が始まってきています。国立国会図書館では、2001年から所蔵資料のデジタル化を進めており、著作権処理済みの図書や古典資料については、インターネット上での閲覧サービス(読むことが出来るサービス)を提供しています。これを「電子図書館」と呼び、インターネット経由で利用できます。国内では、出版業界が今後拡大が見込まれるサービスとして注目を集めています。
B 電子図書館の主なメリットと考えられる点は、館外から24時間365日のサービスが受けられること、わざわざ図書館まで行かなくても貸し借りができることです。また、デジタル化によって、持ち出し禁止の図書を借りることができたり、(実際に本を借りるわけではないので)破損や紛失も解消されます。今後は人工知能の導入により、貸し借りが自動的に行えるようにもなります。一方、課題として現状では貸出可能な電子書籍の不足や、著作権の問題などがあげられています。