@ 「休日の部活動は教師ではなく、地域のスポーツクラブなどが指導する。」「複数の中学校から集まって活動することを進める。」など、来年度から部活動が変わることになりました。しかし、部活動の地域移行には課題が山積みです。まず、受け皿と指導者の問題です。受け皿には、主にスポーツクラブやスポーツ少年団を想定しています。しかし、スポーツクラブがないとか、グラウンドや施設が少ない地域もあります。また、小さな町や村では、指導者を確保することは容易ではありません。
A もう一つの大きな課題は、家庭の負担です。これまで部活動の多くは、顧問の教師が献身的に支えてきました。しかし、これを民間に委託する場合、指導者の報酬(謝礼金)など「保護者の費用負担」という問題が生じます。また、いくつかの中学校の生徒がスポーツセンターに集まる場合、遠く離れた地区から誰が送り迎えをするのかなども課題になります。そもそも、そこまでして部活動を存続させなくてもいいという人も出てくると思われます。
B これまで中学校の部活動は、「学校教育」の一環として見られ、良くも悪くも学校が丸抱えでした。これからは、子ども達と一緒に、地域の大人や保護者が「今後、部活動をどうするべきか?」真剣に知恵を出し合い、協力しあうことが大切です。ちなみに小学校では野球・バレーボールなど、指導者が教師から地域・保護者に移行して30年以上が経過しています。これが一つの指針となります。