@ 心臓から出た血液は、まず大動脈を通ります。大動脈は全身でいちばん太い血管で、大人では直径3cmにもなります。このように心臓から全身へ向かう血管を「動脈」と言います。動脈は枝分かれをくりかえしてどんどん細くなり、やがて目に見えないくらい細くなります。これが、赤血球がやっと通れるほどの細い血管、「毛細血管」です。血液は運んできたものを毛細血管でやりとりし、ふたたび心臓へ向かいます。心臓へもどる血管を「静脈」と言います。静脈は合流をくりかえし、心臓にたどりつきます。こうして、血液は全身をめぐります。
A 血液は、赤血球が肺で取りこんだ酸素を全身に運びます。酸素を運ぶ役目を担っているのは、赤血球です。心臓を出た赤血球は身をくねらせて、細い血管を通って行きます。赤血球は、通る血管が細いほど多くの酸素を受け渡します。そのために毛細血管は細く、赤血球は柔らかくできています。
B 血液を全身に送り出す強力なポンプ、休み無く働くポンプ、それが心臓です。大きさはにぎりこぶしほどで、丈夫な筋肉でできています。1分間の心拍数は、休憩しているときは60〜70、運動をすると多いときには170ぐらいまで跳ね上がります。心臓が1回の動きで送り出す血液の量は変わりませんから、心拍数を上げ体をめぐる血液の量を増やしてるのです。