@ 十円玉や百円玉などの硬貨を入金したり両替したりする際の手数料を、有料化する金融機関が増えています。こうした中で、手数料ができるだけかからないよう工夫する動きが広がっています。例えば、横浜市のショッピングモールに設置された新たな機械です。この両替機に硬貨を投入すれば、金額の10%の手数料分、店内で使える「買い物券」が出てきます。これなら両替手数料が取られません。一方、ショッピングモール側としては「買い物券」を使ったお客さんで、売上高が増加しました。
A 5円玉や10円玉といった、額の小さな硬貨がたくさん集まるのが「神社」(さい銭)です。さい銭は境内の樹木の剪定や祭りの費用などに使われます。さい銭箱から回収した硬貨が300枚とした場合、銀行では一度に100枚を超える硬貨を預け入れると「770円の手数料」がかかります。そこで神社では、手数料のかからないよう、99枚以内ずつを4回に分けて入金するようにしているとのことです。
B 大阪府交野市にある交野住吉神社は、地元住民に呼び掛けて「無料で硬貨と紙幣を両替する」取り組み「コインチェンジ」を始めました。さい銭で集まった硬貨を1円から500円まで種類ごとに50枚に束ねて準備し、交換に応じます。両替にやってくるのは、釣り銭用にたくさんの硬貨が必要な地元の商店主などです。神社にとっては預け入れ手数料が要らず、商店主にとっては両替手数料が要らないというウィンウィン(両方にとっていい)の関係になっています。