安い
日本の賃金

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授業対象=中学生
実施=2022年1月実施予定


2022.1.6


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全体像


教材


@ 日本の失業率は1993年以来、世界的にも最低を記録しています。しかし、下の表の通り、その一方で賃金は低くなっています。日本は人口減にもかかわらず、労働力人口が増え続けています。ブルームバーグニュース(アメリカ)は「アベノミクスで女性の労働参加を促進させた結果、これが皮肉にも全体の賃金上昇を抑えてしまった可能性がある。」と報じています。高齢者の再雇用と同じく、女性は非正規雇用が多く、低賃金労働に従事しているからです。

A 日本は、正規と非正規雇用に分かれていることも、賃金が低くなっている原因と見られています。1990年代にバブルがはじけて以来、非正規雇用で働く人数がどんどん増え続け、現在全体の4割近くになっています。非正規の人は正規の人よりも低賃金で雇用も不安定です。

B 日本ならではの「終身雇用制度」も、日本の賃金が上がらない理由だとされています。日本人の1社当たりの平均勤続年数は12.0年で、アメリカの4.2年に比べ圧倒的に短くなっています。日本は「年功賃金制」が取られている場合が多く、これにより全体の賃金が低く抑えられていると指摘する経済学者もいます。こういう労働環境では、転職するより1社に留まる方がよいと考える労働者が多く、結果的に労働者の要求は控えめになります。結果、企業業績がよくても月給を上げず、一時金支給やボーナス支給で対応するといった企業が多いというのが実態です。

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平均年収
単位=万円
失業率
アメリカ 763 4.2
ドイツ 591 3.3
イギリス 518 4.3
フランス 501 7.6
日本 423 2.4

※ 終身雇用=就職した会社で、定年まで雇用され続けること。
※ 年功賃金=年齢や勤続年数とともに上昇する賃金のこと。


合計20分〜23分扱い

  図式化(個人学習)8分 

  ⇒4人グループ(相互プレゼン;40秒×3セット) 

  ⇒全体代表プレゼン(計4人;4分)

  =合計時間 20分+アルファ







この教材を使った学習
25分間


  8分……自学(持ち出す教材は4種類@ABC、教材の文章を図式化)

  6分……4人グループ「(1対1)×3セット」で相互プレゼン
  第1セット=@とA、BとC(プレゼン時間は40秒×2)
  第2セット=@とB、AとC(プレゼン時間は40秒×2)
  第3セット=@とC、AとB(プレゼン時間は40秒×2)

  5分……図式を見ながら文章化

  6分……全体プレゼン(@ABC、それぞれ代表者1名ずつがプレゼン)

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10分間
聞き取り ⇒再現(プレゼン)



課題は・・・・・


  メモ(図式)を取りながら聞き取り  ……2人ペア(相互に再現)
                     ……代表者による全体プレゼン(1名)
               
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課題に対する自分の考えをまとめる ⇒プレゼン
10分間
聞き取り ⇒再現(プレゼン)



  意見を図式でまとめる
   (1) 4分 自分の意見を図式化する。文章で書かない。
   (2) 2分 2人ペア(交互にプレゼンし合う) 40秒×2
   (3) 5分 時間の残される限り、一人ずつ「全体プレゼン」

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これぞ
「総合的な学習の時間」で
求められている学力です。
情報を鵜呑みにするのではなく
批判的精神を持って反論する。
その向こうに
自分らしい「持論」が見えてきます。



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