@ 宇宙に私たちが手ごろな料金で行くには時間がかかりそうだし、まして月に自分が降り立つなんて、いつになるか想像できません。しかし、月面に置いた遠隔ロボット「アバター(自分の分身)」に地上から「瞬間移動」し、月の砂をすくってその感触を感じたり、月面を歩いたり、月から「地球の出」を目にしたりすることが、実現できるかもしれません。
A アバターは、これまでのAI(人工知能)ロボットやVR(限りなく実体験に近い体験が得られる仮想体験)などと何が違うのか? それは、「(アバターを操作する)自分自身が判断し、動いたり触ったり出来る点です。アバターは地球に居ながらにして月面での作業もできます。ロボティクス(ロボットの設計・製作および運転に関する研究を行う、ロボット工学)、ハプティクス(触覚)など最先端テクノロジーを駆使し、遠隔ロボット「アバター」に接続することによって、アバターのいる現場にあたかも自分が存在するかのように見て、聞いて、触ることができます。「自分の意識・感覚を(遠隔地に)瞬間移動させる」ことが出来るのです。
B 一方、アバターは大きさを自由自在に変えられるのも特長です。人間はミジンコを触ることはできませんが、小さいアバターなら触ることが可能になります。また大きな建物を作る時には大きなアバターが活躍します。スケール(大きさ)を変えることで肉体的な限界を超えることが出来るのです。