@ 私たち人間が生きているのは、親から子、子から孫、孫からひ孫というように人間の命が次から次へとバトンタッチされていくからなのです。これが何万回も何十万回もくりかえされるうちに、生き物は少しずつ体が変化していきます。このことを「進化」といいます。ヒトは長い時間の中で進化して、現在のような姿になったのです。
A なぜ生き物は進化するのでしょうか? それは、遺伝子が変化するからなのです。遺伝子は、生き物の体を作るための設計図のような働きをします。私達の体は、小さな細胞がたくさん集まってできています(およそ40兆個)が、遺伝子はその細胞の中に入っています。遺伝子はちょうどコピーするように同じものが作られ、親から子へと受け継がれていきます。
B ところが遺伝子は、コピーをするときにミスをすることがあり、親とは違った遺伝子が子どもに渡されることがあります。遺伝子が違えば、親と違った子どもが産まれてきます。このように、遺伝子に変化が起こることによって、生き物は進化すると考えられています。
サルがヒトに進化していくときにも、何百万年もの長い間にこのような遺伝子のコピーミスが何回も起こり、その結果、体の特徴が変わっていったと考えられています。