@ 聴覚が不自由な人とのやり取りをサポートしようと、千葉県習志野市では、人工知能(AI)を活用したシステムが試験的に導入されました。市役所の窓口に設置してあるカメラが手話の動きを撮影すると、AIが翻訳し日本語(文字)に変換します。これを読んだ職員は、パソコンに向かってトイレの場所を声で答えます。すると、質問した女性側の画面には、音声が文字に変換されて表示されます。
A これは画像認識の技術で、AIは指や腕など数10か所の骨格の動きを分析し、手話を日本語の文字に変換するというシステムで、ソフトバンクが電気通信大学と共同開発しました。システムを導入した担当者は「筆談でもコミュニケーションはできますが、AIがリアルタイムで(同時に)翻訳してくれた方が、自然な会話(やり取り)が出来ます。」と評価しています。
B 現在、手話の単語1,500語を変換できますが、手話は方言や地域固有の表現があります。本格的な運用には、合わせて1万以上の単語データが必要だということです。このためソフトバンクは、習志野市を含む全国11か所でこのシステムを試験的に提供していて、窓口に訪れた人に利用してもらい、手話データなどをさらに収集したうえで、システムの精度をあげたいとしています。また、将来はスマートフォンで誰でも簡単に使えるサービスを目指しているとのことです。