@ デジタル通貨(紙幣と硬貨)とは、分かりやすく言うと「デジタルデータ(コンピュータで扱えるデータ)に置き換えられたお金」です。現金ではない「電子マネー」や「仮想通貨」と呼ばれているモノは、すべてデジタル通貨にあてはまります。2018年、政府が発表した「キャッシュレス・ビジョン(お金を使わない未来像)」では、「2027年までにキャッシュレス決済比率を4割程度を目指す」(=お金を扱わないやり取りを半分近くに減らす)と書かれています。そこで、日本銀行は2021年4月、デジタル通貨の実証実験(試しにやってみること)を始めました。「デジタル円」が発行されれば、私たちは紙幣(お札)や硬貨を全く使わなくなるかもしれません。
A 電子マネーは「円」をデジタルで記録し、現金の代わりに使用するデジタル通貨のことです。前もって現金をチャージ(入金)しておく「プリペイド」(前払い)が基本になりますが、クレジットカードを使った「ポストペイ」(後払い)といった支払いもできます。
B 電子マネーは、一枚のカードがあれば電車やバスの乗車・コンビニ・スーパー・飲食店・自動販売機などで利用できます。また、支払いが短時間にできる、支払った金額のポイントが貯められる(=少し安くなる)、現金の受け渡しが必要ない、小銭(1円玉や百円玉など)を持ち歩かずに済む、などの長所があります。一方、国としても、お金(お札や硬貨)を印刷・製造・発行する必要なくなります。偽札犯罪も起きなくなります。