@ スタンフォード大学(アメリカ)の研究チームが「ヒトの血漿タンパク質」を分析したところ、老化は一定のペースで継続的に進行するのではないことがわかりました。ヒトの健康状態をタンパク質によって診断できることは広く知られていますが、この度の研究発表によると「血中のタンパク質レベルによって、ヒトの年齢を正確に予測できる」とのことです。
A 研究チームは、18歳から95歳までの血液サンプルを用いて、2,925の血漿タンパク質を分析。2019年12月、その結果をまとめた研究論文を発表しました。それによると、「タンパク質レベルの大幅な変化は、身体の変化(老化)を意味する。」、「老化は一定のペースで継続的に進行するのではなく、34歳の青年期、60歳の壮年期、78歳の老年期という3つのポイントで急激に進む。」としています。
B 被験者 2,925人の血漿タンパク質のレベルを測定した結果、このうち1,379人のタンパク質レベルが、被験者の年齢によって明らかに異なっていることを突き止めたとのこと。多くのタンパク質は一定期間、同じレベルを保ち、特定のポイントで突然上下に変動しているというのです。血中のタンパク質を「老化度」測定として活用し、老化を遅らせる薬剤や治療法を開発するなど、様々な分野での応用が期待されています。