@ 生活が苦しい世帯や子ども食堂に届けるため、家庭で余った食品を持ち寄る「フードドライブ」という取り組みが、「食品ロス」の削減(減らす)にもつながるとして注目されています。東京都中瀬中学校の生徒は、地域交流イベントで近所の住民から食品を集めています。責任者の杉江 晃さん(3年)は「集まるか不安だったが、活動を知って家に戻って持ってきてくれる人もいた。食品ロスへの生徒の関心も広がった。」と意義を語っています。
A 農林水産省によると、国内の食品ロスは一年間 643万トンにも上ります。これは、国連世界食糧計画(WFP)による世界全体の食料援助量の2倍近くにあたります。国民1人あたり、茶わん1杯分のご飯を毎日捨てている計算で、約半分が家庭からでした。こうした余っている食品を持ち寄るのが「フードドライブ」です。フード(食べ物)とドライブ(活動)を足した言葉で、1960年代にアメリカで始まりました。
B 子ども食堂などに集めた食品を提供している、NPO法人「フードバンク狛江」(東京都)の田中妙幸さん(理事長)は、必要な世帯などに食品が十分に行き届いていないと感じる。「家庭に手つかずで眠る食品はまだあります。食品ロスを減らすためにも、気軽な気持ちでお裾分けしてほしい。」と呼びかけています。