@ 2020年8月29日、池江璃花子選手は、自身が日本記録24秒21を持つ「女子50メートル自由形」に登場し、同組1着(26秒32)でフィニッシュしました。白血病から再起を目指す池江選手にとって594日ぶりの復帰レースでした。
A 池江選手は日本水泳界の大エースとして、東京オリンピックでは複数メダルを期待されていました。ところが昨年2月に白血病が見つかり、10カ月の闘病生活を送りました。「毎日、何度も吐いた。」という闘病に耐え、池江選手は昨年12月に退院しました。そのときのインタビューに答えて「2024年パリ五輪でのメダル獲得」を掲げました。自宅療養を続けている池江選手は、今年3月からプールでの練習を再開しました。「メダル獲得」という夢に向かっての再スタートです。
B 東京五輪の水泳会場「東京アクアティクスセンター」の完成披露式典が10月24日に行われました。白血病から復帰を遂げた池江選手も、「泳ぎ初め」を行いました。ただ、東京ACの「こけら落とし」(初の大会)となる12月の日本選手権は、池江選手は欠場を決めています。急回復をみせるように見える20歳ですが、まだレースに復帰したばかりです。体調が最優先であることは変わりなく、今後の可能性を期待するのは早すぎます。「白血病の人たちに、ここまで強くなれると励みにしてほしい」と言う20歳の第一歩は、どこかで誰かの光になっているはずです。